「食べ物の色は栄養素と関係する」
中国には古くから「医食同源」という、人間の健康は食べ物で決まるという考え方があることはよく知られています。
そのひとつに五色(青・赤・黄・白・黒)で食べる薬膳料理もあるそうです。
つまり、いろいろな色の食品をバランスよく食べることは、健康を維持していく上でも重要なことのようです。
その一例として、現代人に不足しがちな栄養素の代表であるビタミンと色の関係があります。
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カボチャにトマト…色とりどりの野菜には何種類ものビタミンが含まれています。
一般的には、黄の食品にはビタミンAが、黄と緑の食品にはビタミンCが、黄とオレンジの食べ物はビタミンAとCが多く含まれています。
もう少し詳しく説明すると、多くのビタミン類は、食品の色によっておおまかに分類することができます。
ビタミンAを含んでいる食物は黄と緑、ビタミンB1は緑、ビタミンB1 ・B2・B6は赤とオレンジ、ビタミンB12は赤、ビタミンCは黄、ビタミンDは紫、ビタミンEは赤、ビタミンKは藍といった具合です。
ビタミンAは動物性食品にも多く含まれていますが、体内でビタミンAに変化するベータカロチンは緑黄野菜に多く含まれている色素で、ニンジンやカボチャなどにあります。
ただ赤い野菜がすべてベータカロチンを含んでいるわけではなく、トマトの赤はリコピンと呼ばれる色素で、このリコピンにはガンや老化の原因になる活性酸素を除去する働きがあるといわれます。
ビタミン類をサプリでとる方も多いですが、できれば色とりどりの食品で美味しくとりたいものですね。
参考文献「色の秘密」野村順一著
ネスコ発行・文藝春秋発売