顆粒膜細胞腫 ⑨術後専用室から出る
術後2日目。
すでに「尿カテーテルを外し歩く」から出遅れていて若干焦る私。
朝食がきた。さあ今日こそ頑張って舐めるぞ…
まさかの白米におかず。普通食である。
舐めるどころか噛む必要がある。要咀嚼。
食えるわけがない…でも食べなくては…
お味噌汁を少しずつ飲む。
前日にお茶でちまちまと水分補給をしていたのと、点滴があったので尿量は異常なし。
しかしこれが大勝利の1歩となる。
味噌汁は偉大である。
気だるさが格段に減った。
今日なら歩けそうな気がする…!
たださっきからオシッコ行きたい…なぜ…
ナースコールする。
「管がちょっと詰まってたねぇ、どう?立てそうなら抜こうか?」
尿カテーテルが詰まる、折れて止まるなどあると、膀胱に溜まった感覚が起こるそう。
膀胱に感覚があるならいけるのでは…?
「立ちます。」
仰向けから、ベッド柵を掴み、ぐっと引き寄せて横向きに。リクライニングで頭をあげて、ちょっと痛む腹を無視して足を床へ降ろし、ソロっと立った。
めっちゃ普通に立てた。
少し歩いてみて?と言われてめっちゃ普通に歩いた。
看護師さんに拍手と共に尿カテーテル抜去してもらう。
ふーーって息はいてね、せーの、ふーー…はい終わりました〜!全然痛くない!
図々しくトイレ同伴もお願いする。
「どうやって出すか忘れたので一緒に入ってもらえますか」
と言い、中にまで同伴をお願いする。
忘れてなかった、きちんと成功。
看護師さんにめちゃくちゃ褒められる。
じゃあ一般病室に戻りましょう!
というわけで術後専用室から元の部屋に戻ることに。やった〜!!
膀胱への感覚は元通り、通常と同じくトイレに行ける。
溜まりに溜まった、心配のLINEやメールをせっせと返信。
よかった、わたし、生きてる。
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この日、執刀してくださった先生が何度も様子を見に来てくださった。
「先生、私境界悪性でしたね」
というと、
「なにかお話を聞かれましたか?」
「いえ、何も聞いてないです。ただ術後に時間を聞いた時に、ああ全摘したんだなとすぐわかりました」
「…なんて勘が鋭い。そうです、境界悪性でした。病理結果がそろそろ来ますからまた詳しくお話しますね」
と一連の答え合わせ。
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