28_色彩構成の授業やってます(9)〜アナログの色彩感覚は大事

画像1 色彩構成の授業について何回か続けて投稿しましたが、今回は色彩の授業で使う画材について。写真の「マリリン・モンロー」は有名なアンディ・ウォーホルを真似て(?)写真をトレースしたフォーマットをケント紙にトレースしてアクリルガッシュで着彩した課題です。
画像2 この課題は配布したフォーマットを元にアクリルガッシュで着彩したもので、実は絵の具は3本のみしか使っていません。どの3本かというと「補色の2色と白」。補色は正反対の色みの性質を持ち、混ぜるとどんどん色みが消されていき、同じ分量を混ぜた時にほぼグレーになるという組み合わせです。補色+白でどんな色ができるかというと純色もしくは中間色、パステルカラー(ティントカラー)ができます。中間色は純色にグレーが混ざった色と言われていますが、単純に黒が入っているわけでもなく、補色の2色を混ぜることでできる色でもあります。
画像3 懐かしい光景。実は何年か前にデザイン専門学校の色彩の授業から「絵の具」が消えました。指定された画材から「絵の具」が除外されたのです。
画像4 絵の具は手間がかかるし、最近はほとんどPCで色を作るし、ということで画材としてなくなりました。私が美大受験生の時は色彩構成するのにポスターカラーは当然「瓶で買う」時代であり、一体段ボールで何箱のポスターカラーを使い果たしたのかわからないぐらい色材と付き合いました。この写真のようなチューブだと2,3回ぐらいでなくなったんじゃないかな?
画像5 マリリン・モンローの課題は色彩構成の最終課題で、いつも楽しい作品がいっぱいでワクワクしました。絵の具が画材から外れるのは時代の流れかもしれませんが、アナログで混色することの感覚や制作の段取りを考える過程など、大切なこともたくさんあります。
画像6 私なんていまだにPCソフトで色を作るときも頭の中で絵の具をパレットに出して混色してから・・・という習慣がぬけません。アナログにこだわり過ぎるのもダメだと思いますが、アナログの感覚があるのとないのとでは感覚の「深さ」みたいなものが違うように思うのですが。

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