ラジオのハナシ #6 音声を取り巻く変化 / 7年前と今の違い<前編>
2014年12月からラジオ番組をスタートしたわけですが・・・
その当時を振り返り、今とどのように変わってきたのかなというハナシ。
2021年7月現在、6年7ヶ月。
本格的に準備を始めたのが2014年10月だから、とりあえず切りよく「7年」ってことで。
7年前と今、動画と音声を取り巻く環境がどのように変わってきたのか。
私の見解なので偏りがあるのは承知の上で、紹介していきます。
「見る側」から「作り手」へ。2014年は動画広告元年か。
Wikipediaによると、YouTubeは2005年にアメリカでスタート。
2006年にGoogleの傘下に入り、日本版は2007年にスタートしました。
日本版が入ってくる前から日本でもYouTubeを見ている人が多く、日本版がスタートしたら急成長したようです。
最初は「見ている」人が多くても、自分でも投稿できるとなれば利用者が増えるのは、「そりゃそーだ」と私でも思います。
そして視聴者数やチャンネル登録者数がわかれば、スポンサーがつくことも考えられるし、人気のあるチャンネルに広告をつけると閲覧数が上がるであろうことも想像つきます。
だからなのかは不明ですが、YouTubeに投稿して稼ぐ人=YouTuber という存在が出てきました。
2017年には、小学生の男の子の「なりたい職業ランキング」10位以内に入りましたし、YouTuberになりたいお子さんが学ぶスクールもメディアで取り上げられていましたしね。
YouTuber専門の芸能プロダクション「uuum株式会社」鎌田社長のインタビューによると、2014年が「動画元年」であり、「YouTuber」という言葉が世間一般にも知られるようになってきたとのこと。
「動画元年」と言われる2014年。
今思うと、周りでも動画作りに流れていたような気がします。
YouTuberとして稼ぐぞ!とまではいかなくても、
「これからの時代は【動画】よね!」
という勢いはありました。
確かに、写真のような「静止画像」でも商品や景色、人物像を十分伝えることができます。
そこに「音声」と「動作」が加わることで、さらに情報が追加されて、他と比べやすくなります。
動画って、それはそれですごく助かるよね。
急成長していくときの常であることはわかっているけれど、メインストリームからちょっと外れると、結構言われるんですよね。言われましたね。そういえば。
幸いだったのは、番組スタートが1ヶ月繰り上がったことによって、準備に追われて言われた時は「はい、そーですか」と受け流せたこと。
締切りがあるので、脇目も振らずネコまっしぐら。
関わっている場合じゃねぇ。
録音できなきゃ編集できない。
録音できても編集わかんない。
とりあえず見よう見まね。
スタートする前々日が最初の締切り・・・
今だったら、Adoさんの『うっせぇわ』をガチ熱唱するところですわ。
ラジオはオワコン?!
2014年、ラジオ番組を始めることになって一番言われたのは
「なんで動画じゃないの?これからはYouTubeでしょ!」。
その次は「ラジオはもう”終わってる”」。
聞く人がいない、しゃべる人の自己満足でしかないコンテンツだと。
始めたものの、続かなくて気づいたら辞めている人ばかり。
YouTubeならもっと気軽にできるんじゃないの?
と、いうわけですよ。
私自身そもそもそんなにラジオを聴いていた方ではないし、コミュニティFMだって友人が番組を始めたから知ったようなもので、しかも地元にないのだから知りようがない。
インターネットラジオも知らなかったし。
言われてみれば、確かに自分自身もラジオを聴いていなかったし、これから「動画」で訴求していく世の中になるのだから「音声」だけでは太刀打ちできないというのも無理はない。
インターネットの普及、YouTubeの普及も重なって、テレビ離れも言われるようになっていくだけじゃなく、「マスメディア全体」にメディア離れが起きていくのかもしれない。
なんて、当時思うこともありました。
結局、どのコンテンツも「オワコン(終わってるコンテンツ)」じゃなくて、形を変えても変えなくても、完全終了してないですけどね。
忠告のようで忠告ではないエール
反対する人ばかりではないものの、「自分と違うことをする人」「やってみたけれど失敗したことにチャレンジする人」にチクリチクリとモノ申したくなる人というのは、一定数存在するもので。
番組制作にアタフタしながら、それでも告知はしていかないとねとSNSを使って告知すると、出てくる出てくる。
応援しているようで、実はディスってくる人。
頼んでもいない忠告をわざわざ送ってくる人。
また『うっせぇわ』歌っていいっすか?!
今の私が、当時の私の所に降臨して歌ってやりたい。なんだそれ。
言われたことをまとめてみると
・ラジオで番組を始めたものの、ネタづまりやモチベーションダウンで続かない
・これからはYouTubeだから、ラジオをやっても意味が無い
の2点。
「もって1年かなぁ~。」(←大きなお世話だ)
「せいぜい頑張って~。」(←やれるもんならやってみろってか)
ありがたくもない忠告と、ディスりを含んだエールと。
これから始めようという人によく言えるもんだと思うけれど。
私なら言えない。
今思うと不思議なのは、何を言われても「実際にやってみないとわからないじゃない!」と思えていたこと。
その頃の表に出さなかった悔しさをバネにしてきたから7年続いたのか、それとも自分に向いていたから7年続いてきたのかはわからない。
悔しさをバネにして来られたことも、続けられた一因なのかもしれない。
今だから思うけれど。
<後編>では、2021年になった今、周りを取り巻く環境がどうなっていったのかについて話します。
お時間があるときは、コミュニティFMで流している番組も聴いてみてね。