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コーチングはスピリチュアル?

こんにちは。ネパールで子育てをしながらコーチングを提供している森田愛です。
2021年4月にネパールに移るまで、国連・NGOの仕事で途上国を転々としながら、国際開発援助に従事していました。(詳しいプロフィールはこちら


クライアントさんが私のコーチングから“卒業”するとき、
必ずアンケートを頂くようにしています。
そのアンケートの感想で、最近、個人的にとても嬉しかったもの。

それは
「あなたのコーチングは、スピリチュアルに感じました」
という言葉です。

反射的に嬉しいと感じたものの、
何故嬉しかったのか、
そして何故私のコーチングがその人にとって“スピリチュアル”に感じたのか、
その時はピンと来ませんでした。

なので今日は、自分なりに振り返った考えを綴ってみたいと思います。


ヒマラヤ山脈のスピリチュアルパワー

スピリチュアリティってそもそも何?という疑問もありますし、
感じ方は人それぞれで、なかなか定義しずらいものだと思います。

ただ、私自身、瞑想をする習慣があり(第2子が産まれてからはなかなか時間が取れてないのが実情ですが)
生活の中でスピリチュアルに感じる瞬間を大事にしています。

例えば、私はネパールに住んでいるので、天気が良くて空気がきれいな日は
家の窓からヒマラヤ山脈が見えます。
遠くに、圧倒的な存在感でそびえ立つヒマラヤ山脈を眺めるときは
やはりスピリチュアルな気分になります。

朝、ベランダに出て
ヒマラヤを眺めながらヨガをして瞑想するときは(なんて贅沢!)
自然界からのスピリチュアルなエネルギーと繋がっているような気がして
全身が幸福感で満たされたり、
また、潜在的に自分の中にあった“問い”に対するメッセージが
瞑想を通して降りてくる時もあります。


コーチングとスピリチュアリティ

一方で、自分がコーチングをしていて
コーチングはスピリチュアルな仕事だなと感じる瞬間もあります。

例えば、私は常々、コーチである自分の“心のエネルギー”をセッション前にベストな状態に持っていくことを心がけていますが、

セッション前に精神統一している時、これから会うクライアントさんのエネルギーをふと、感じ取ったような気がしたり。

或いはセッション中、クライアントさんと私のエネルギーが共鳴している瞬間、クライアントさんの未来が一瞬見えたような気がしたり。

何百というコーチがいる中から、自分とクライアントさんが巡り合った奇跡だって
その運命にスピリチュアルな何かを感じます。

元々私は感覚派の人間ですし、
大学時代にお世話になったメンターの影響で、若くからスピリチュアリティに触れる機会に恵まれたこともあって、
目に見えないパワーみたいなものを素直に受け入れ、感じ取る素地がありました。

なので、特にスピリチュアリティをコーチングに取り入れてる訳ではないけれど、
自然とその“色”が自分のコーチングに反映され
クライアントさんにスピリチュアルだと感じてもらえるのかなと思います。


ヒマラヤ眺めながらのコーヒーは最高(注:我が家ではありません)



心と感覚にアクセスするコーチング

私がトレーニングを受けたコーチングのアプローチ(コーアクティブ・コーチング)が
クライアントさんの思考を超えた「感覚」や「心」にも強くアクセスするメソッドであることも、
クライアントさんの中にあるスピリチュアルな感覚を呼び起こす理由の一つだと思います。

感覚にアクセスする方法は沢山あるのですが
例えば、
クライアントさんに何かを想像してもらい
想像の中の場所、物の温度や匂い、肌触り、色、音、周囲に広がる世界、そこから感じ取れるフィーリング、などを細かく描写してもらったり、
或いは、“何か”や“誰か”になりきってもらって、そのモノや人の声や感情を掘り下げたり、
ある感情に対して名前やキャラクターを付けて、それと対話したり、
などなど。

また、私のコーチングでは、ただ座って質問するのではなく、
クライアントさんに体を動かしてもらいながら対話をし
その人の体や心から出てくる声にも耳を傾けます。

そして私自身、コーチングをしていると、
身体の感覚センサーがぐんと高まっているのを感じます。

クライアントさんがセッション中に悲しいと感じているとき、
その感情を一緒に掘り下げていくと
コーチである私の体温が少し下がったような感覚を覚えるのは、
相手の感情に強く共感し、且つ、自分の体のセンサーにも敏感になっているからで、

その全身のセンサーが研ぎ澄まされる感覚は、瞑想をしているときの感覚と似ている気がします。


体の動きから感情が生まれる

余談ですが、
人間は、感情の変化が体の変化を引き起こす、と考えるのが一般的ですが、
(例えば、悲しいと涙が出るように)
逆に、体が司令塔になって、体の変化から感情を引き起こすこともあるようです。

Amy CuddyのPresenceという本には、
体の動きによって、強制的に感情を作り出せることを実験的に示した話が沢山挙げられています。
少しパワーポーズを取っただけで、被験者の自信や冒険心が強くなり、リスクを取ろうとする傾向が見られたり、
PTSDを抱える退役軍人に実験的にヨガをしてもらうと、ポジティブな感情が生まれ病気から回復した例など。

「私たちの心と感情は、体が導くところへ向かう」とその本が言っている通り、
体を独立した存在と見なして、体を感じることは、心と感情にとても重要な影響があるのです。

その意味でも、頭・心・体のそれぞれにアクセスする、コーアクティブ・コーチングは効果的なコーチング手法だし、
だからこそ、ロジカル脳だけでは辿り着けない境地に、クライアントさんを連れて行っていけるのだと思います。

そして、ロジカル脳を一旦脇に置いて、心や体の声に集中するとき
普段ロジカル脳が強いクライアントさんにとっては、いつもとは違う特別な時間であり、それがスピリチュアルだと感じるのかもしれません。

いずれにせよ、「あなたのコーチングは、スピリチュアルに感じる」と言う言葉は、安心感や自己の解放などを連想させ、私にとってはとても嬉しい言葉です。

☆☆☆

先日、久しぶりにオンラインで会った私のコーチが
「あれ?なんか以前とエネルギーが変わったね。
 いいエネルギーで溢れてる。」
と言いました。

私が「最近引っ越して、部屋からヒマラヤが見えるようになったんだ」
と言うと
彼女は「あー、だからかー!」と納得していました。

私のエネルギーの微妙な変化を敏感に察知した彼女の感覚の鋭さにも驚きましたが(しかもオンラインで!)、
ヒマラヤのスピリチュアルパワーは、それ程にも私に影響を与えているんだろうなと気付かされた出来事でした。

でも、残念ながら、私が住むカトマンズからは、
いつもヒマラヤが見える訳じゃありません。

だからこそ見えた日には特別感が増し
その壮大且つ圧倒的なスケール感で、眺める人々みんなにスピリチュアリティをお届けしてくれてると感じます。

そして、空気が悪くてヒマラヤが見えない日でも
「あの山の向こうにはヒマラヤがある」と思うだけで
不思議と気持ちが落ち着いてきます。

そんな風にヒマラヤからスピリチュアルなエネルギーをもらえる環境にいる今だからこそ、
この見えないパワーを出来るだけ自分のコーチングに活かしていきたいなと思います!


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