『こどもてつがく』の実際の現場に行って感じたこと
こんにちは、さきです。
先日、実際に『こどもてつがく』を実施している団体に、お邪魔してきました。特定を防ぐため、詳細は書きません。
前の記事でも書きましたが、私は、こども哲学ファシリテーター養成講座に参加したり、本テーマを取り扱う映画は色々見たり、本を読んだり、こどもと哲学対話をする意味や大人の姿勢、これまで色々と勉強をしてきたつもりです。映像等で実際に開催しているところは見たことがあります。しかし、それはあくまで編集された映像です。
場の空気感、子どもたちの生の反応、大人の姿勢、これらを全て直接感じたのは始めてでした。だからこそ、感じたことを未来の自分に向けて書き留めておこうと思います。
感じたこと(ポジティブ面)
実際、小学生の子どもたちが数人集まったら、そりゃこうなるよな〜という生の空気感。画面からは伝わってこない、子どもたちの生のリアクション、頑張って意見を伝えようとしている子、明らかに興味がない子、飽きてる子、興味がなさそうにみえて実はすごく考えている子、遊んでる子、色々な子がいました。それが当たり前だよね、という納得感。これを感じることができたのが、一番大きな学びだと思います。
感じたこと(ネガティヴ面)
あくまで、私目線の話ですし、自分が絶対正しいとは思っていません。
数ヶ月後には、考えが変わっているかもしれません。
ただ書き留めておきたい、それだけです。
①どうしてやるの?(大人の気持ちが全く伝わってこない)
ここが抜けているので、子どもたちは結局、大人に言われたからやる、という状況になっていると感じました。
そして、さらにスタッフ同士でも、ねらいや目的の共有がなされていないように感じました。
子どもの言うことをルールに乗っとってないからといって、すぐに否定したり、ただ、最後まで聞いて「そうだね」と相槌を打つだけで終わるのもすごく残念に感じました。
(あくまで、個人的な意見ですが、哲学対話の場であれば尚更、どうしてそう思うのか?その子の意見が正解なのか?自問自答できるような対話ができたらいいなと感じました。)
②形式だけの対話の場
何のためにこの場所をつくったんですか?
何をねらいに『こどもてつがく』を開催しているんですか?
あなたがこの場所を開くにあたって何を重要視していますか?
正直に言います。わからなかったんです。当日、大人だけの振り返り時間を頂いたときに実際に聞いてみました。帰ってきた答えを要約すると、
「一般的に子ども哲学は、子どもの思考力や対話力を鍛えるために行われています。だから我々もそこを目指しています。」とのこと。
すごくモヤモヤしました。理由はうまく言えません。
実際に、その日、子どもたち同士で喧嘩が勃発していました。
『こどもてつがく』という名目で、参加者を集めているので、その喧嘩に丁寧に介入できないのは、ある意味仕方のないことだと思います。
ただ、1度だけ、みんなの前で叱ったあと、子どもたち同士の険悪な空気感を感じたまま、対話の時間に進むことが、本当に彼女たちの対話力や思考力を深めることに繋がるのかという疑問を持ったのは、確かです。
子どもたちと哲学対話をすることが万能な意味を持つとは、思えません。
むしろその場所の意味より、関わる大人の姿勢が大きな意味を持つのではないかと改めて考えるきっかけになりました。
視察を受け入れて下さった団体様やスタッフの方を批判したり、否定したいわけではありません。
たった1度の視察で、彼らの想いや行動の理由を決めつけることもありません。皆さん、すごく素敵な方です。
ただ、このときに感じたことを書き留めておくことが、今後、道に迷ったときにスタート地点に戻る大切なヒントになると感じています。
では、またね。
今日の相談
わたしは、サスペンス小説が大好きです。一度読み始めると、夜更かしをしても最後まで読まずにいられないくらい没頭してしまいます。