この本があるってことを知れてよかった 20240401
昨日はお隣の小豆島に渡って、山七文庫として古本を販売を行いました。
お店を開かせてもらった場所は、地元のおしゃれなカフェ「BLUE BEAT BLAND CAFE」で、開店からコンスタントにお客さんが訪れ、多くの方がコーヒーのついでに山七文庫のコーナーも覗いてくれました。
BLUE BEAT BLAND CAFE Instagram →@bluebeatbland
昨日は春らしいあたたかな風が吹く日で、本の販売の合間にテラス席でコーヒーを飲んだり、店主やお客さんとお喋りしたり。
山七文庫とは別に、そのカフェにはコーヒーの本や小豆島に関する本が多数置いてあったので、お客さんがいない時間はその本を熟読したり。
蕪木さんが書いた『珈琲の表現』という本は秀逸でしたなぁ。
お仕事ではあったけれども、あまりにもおだやかな時間が流れて、なかばわたしの休日となったのでした。
立ち寄ってくれた高校生くらいの女の子が、川上弘美さんの『わたしが好きな季語』という本を手に取ったあとで、わたしに言いました。
「今日はわたし本を買うお金は持ってきていないのだけど、この本があるってことを知れてよかった。いつか買いたいです。」
そのときにわたしは、山七文庫の役割というか、本を売るということの意味を、ことばを超えて感じさせてもらったような気がしました。
本は未来の自分からのメッセージだと信じています。
彼女はまさに、その瞬間、自分からの便りを受け取ったのだとおもう。
いつか彼女が、春らしい装丁や、やさしい手触りを思い出して、どこかで再びその本を手にとってくれたらいいなぁとおもいます。
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