![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145228757/rectangle_large_type_2_44acfb058b224a1301757979f62dbf91.jpeg?width=1200)
恐れ双眼鏡よりも、感謝の灯りで。
この日は平日で、私の小中学生時代をよく知っているクロミが、プリンターを借りに来ています。
エカキ:コンビニのプリントサービスとかもあるのに、この暑い中、、
こんな山道歩いてまで、ご利用ありがとうございます。
(プリンター使用量としての差し入れを遠慮なく受け取る)
クロミ:コンビニへのアスファルト道路を歩くより、
山道の方がずっと楽だわよ。
エカキ:あ、見て見て、今年も元気に育ったよツバメちゃんたち^^
クロミ:この、のどかさもいいし(笑)
エカキ:得意げに、ひゅんひゅん飛んで周る様子も愛らしいのよね。
すごいスピードで、人の近くを飛んでいくじゃない?
クロミ:あなた、中学生の頃も、そんなことで喜んでた気がするんですけ
ど。
エカキ:基本、人間界より、自然界への興味が強いのです(笑)
クロミ:この暑さで人間界が、炙り出されてる感が。
エカキ:インフラ整備の仕事関係の方々、大変だよね。。
知らないところで、たくさんの人たちがこの暑さから私たちを守っ
てくれていること、感謝しかないです。
ツバメはあの身ひとつで、渡っていけるけれど。
私は、電気やガスや、上下水道がなければ、働けない。
クロミ:ツバメってご近所さんどうしでの、助け合いがあるんだってね。
あらゆる面で社会が分業制になっている人間より、はるかにシンプ
ルで愛があるような気がする^^
エカキ:使えることが当たり前になってしまっていて、どれだけの人たちの
おかげでこの生活が成り立っているのか、感謝に鈍感になるのっ
て、私もあるし、他のことで頭がいっぱいだからとかなんだけど。
小さな小学生が、ゴミ収集のお仕事をされているお兄さんたちに
「いつもありがとうございます!」なんて言っているのを見かける
と、ほっこりするし。ほんとに感謝しかない。
クロミ:海外からの旅行者が、日本は道にゴミひとつ落ちてないとか、驚く
らしいけれど。
日本で働く人たちが本当この暑いのに、ストライキもしないで、さ
ぼりもしないで、真面目に掃除してくれてるおかげで、あって。
社会に本当に必要な労働に対して、私たちの社会は正当なリスペク
トや処遇ができているとは思えないんだよなぁ。。
そりゃ、ゴミの分別とか節水とか、個人でできることはどんどん工
夫していこうとは思ってるよ?けど、どうしたって、彼らの力が必
要になるわけだし。
エカキ:オリンピックの選手にスポンサーがハイテクなスポーツウェアを提
供するように。
社会にとってどうしても必要な仕事には、暑さや寒さに強い、スー
パーなハイテクウェアが提供されるとか。
クロミ:当事者には、いやそのまえに時給なんとかしろやって怒られそうだ
けど。
エカキ:これ、子供の頃も言って、大人に嫌がられたんだけど(笑)
人間が生きるのに最低限必要なものの値段より、
なくても大丈夫なものの値段の方が高いのって、不思議。
その価格設定がおかしいとか批判しているわけじゃなくて、
身体に良いものに使うお金の額よりも、身体を老化させるものに支
払う額の方が大きくなりがちじゃん?
クロミ:それをいっちゃぁ、経済が〜って話な(笑)
てかあなたの仕事も生活必需品じゃないから、そういうこと考える
んか?
エカキ:です。
CGとかデザインとかの仕事を減らしたのは、「あ、これじきにAI
でできちゃうな」「Canvaみたいなサービスが当たり前になるな」
って。
自分の体調とかもあって、オーダーメイドにするなど変えてきてい
るんだけど。
クライアントさんの暮らしにちょうどよいサイズ感と費用で、提供
できるというのは、気が楽なの、正直。
けど、数年後には別のスタイルになってると思う。
クロミ:誰もが自分カスタマイズの仮想空間を持つようになったら。
エカキ:人間て、それもいずれ飽きるのかな?
「飽きる」ってなんだろうって考えるとさ。
食べること、寝ることには飽きないじゃん?
特定のメニューに飽きることはあっても、
食べるの飽きたとはあんまり思わない。
飽きないことよりも、いずれ飽きることに、散財しがちだったぞ?
と、若い頃を振り返ったわけですよ。
ばかだった(笑)
クロミ:同じく、、
人間だもの〜と、苦笑いしつつ許しつつも、
それにしても、やりすぎちゃってからのこのお肌(笑)
我ら世代のような過ちはこれからの世代はやらないんだろうけど。
エカキ:私たち、どこでどう間違って、
大事なことを見失ったんだっけね。
クロミ:不足感、欠乏感、金欠感でしょう、、
先輩たちは、バブルだなんだで、ウハウハなのに。
それ以降の世代にはなんの恩恵もない〜って。
比べた相手(バブリーとかセレブ)を間違ったってことか?
いや、なんか違うな。
エカキ:「平和は尊い」という教えのはずが、
「恐れ」が肥大した感覚があるんだよなぁ。
戦後の食糧難について教わって、
「食べ物があるって幸せで恵まれていること」と感謝するところ
を、「なくなったらどうしよう!」って、めっちゃ怖くなって、
「感謝」より「怖さ」が優勢に、みたいな。
恐れ双眼鏡を持って足がすくむ感じ。
それよりも、感謝の灯りで足元を照らして
歩けばいいのに。
叶わなかった願いや思いが、蜃気楼のように現れる時期だけど。
それは宇宙に還る前に手を振っているようなものだから、
私たちは振り返らずに、私たちの橋を渡りましょう。と。
クロミ:いい大人が変な話してるぞ?
エカキ:昔、同じ制服着て、教室から海を眺めていたクロミとだと、こうな
っちゃうんだよなぁ(笑)
クロミ:たまにはいいか。
エカキ:あの頃も、今も、私の変な話につきあってくれて、ありがと^^
クロミ:どういたしまして。
・・・
一緒に歳をとって、またおしゃべりできている友人がいるというのも、
とても幸せなことですよね。
ご自愛ください。