見出し画像

「期待」を捨て活、「希望」を育て活。

クロミ:ごめん、打ち合わせ長引いて。
    あれ、先に食べてていいって連絡したのに?

エカキ:おいしいご飯を食べるために、まずは、
    愚痴をぶちまかそう大会が始まってて(笑)

    私料理仕上がるから、クロミ聞き役お願いね。

クロミ:はいよ〜。ま、そのための秘密基地だからね(笑)

    で、心のデトックス、なに?

サンポ:暇な年寄りが買い占めやがって。

クロミ:あ、お姑さんにまた何か?(笑)

サンポ:スーパーしか出かけるところがないゾンビの買い物カゴの中を
    見ると、いらっとするのよ。

クロミ:ノンアルですでに、よっぱらったおっさんみたいなってますな。

コトハ:酔ってなくても、まったく、汲み取れない上司に嫌気が。。

クロミ:「汲み取れない」か。
    プライドの生き物が他存在の何を汲み取れるというのか。

    見た目はおじさんでも、おばさんでも、
    その人々は、自分は正しい、自分はだれよりもわかっている。
    という、卵の殻だか、繭みたいなものでさ、
    自分を守っているわけだから。

    外側になんか、出てこないの。

エカキ:クロミ、飲み物は?

    コトハ、その上司さんは何をわかってくれなかったん?

コトハ:私の伝え方が悪かった、手抜きしたという反省もありありなんだけ
    ど。

    若手の企画、再考してほしくてね。
    顧客のインサイト、いいところに着目していると思うんだけど、
    「いやいや、そんなことはもうとっくにわかっていますよ。」
    「改善のしようがありません。そのうちわかりますよ。」
    「やってみればわかることですが、効果はありませんよ。」

クロミ:どことなく、マウントされてる感も否めず、不愉快だわな。

サンポ:わかる(笑)

コトハ:いや、そこじゃないっていう。。

    あ〜、もういやだ、なにもかもずれてるあのおっさん。

エカキ:(笑)

    でも、コトハのことだから、感じよく、その場は離れたのでしょ?
    お疲れ様でした、すごいわ。

    私、会社員だった頃、そういう上司に、作り笑いとかできなくて。

    「(あほらし)(話しても無駄か)(さいななら)」

    みたいなのが、顔に出ちゃってたと思う(笑)

コトハ:いやむしろ、わたしはそういう態度に憧れる。

    心のどこかで軽蔑している相手にも、嫌われまいと取り繕う習性。
    世渡りといえばよく聞こえるけどさ。

    若手の応援一つままならない。。

サンポ:若きエカキはそもそも上司に期待していなかった。
    コトハはそれでも上司にどこか期待している、から、つらい。

コトハ:うん、そして自分にもね。
    誰かの役に立てる自分になれるんじゃないかと
    期待している、から、こんなふうに愚痴が出てくる。

クロミ:他者への期待は捨てた方が、ダメージ少ないからいいと思うけど。
    自分への期待は悪いものじゃないよね。

エカキ:私は親が規格外だったから、目上への期待値が低いだけだよ。

    「◯◯だったら、このくらい」という期待値は人によって異なるわ
    けで。

    親だったらこういう時、助けてくれて当然。
    というのが、私にはないからね(笑)

    その分、親にすら助けてもらえない自分には価値がない。
    と、自己肯定感は著しく乏しくなるわけで。

    そこがセットになっていて、絡まっていたら、
    ほどいていくのが、
    ほんとの幸せへのゲームのひとつなんだと思う。

サンポ:なんか、わかる気がする。するけど・・・
    知恵の輪を外すみたいな。
    じゃ、なんで私はゾンビに嫌悪感を覚えるんだろうか。

クロミ:年寄りは全員賢者であるべきだと、思ってるとか?

    今時、コンビニでバイトしながら、noteに小説書いたりしている
    若者の方が、精神年齢は上でしょ。

    仕方ないよ、まだ戦後の食料不足の記憶に取り憑かれてる。
    戦後の復興やバブルを経ても、人間て幼少期に感じた恐れからは
    逃れられないんだ。

コトハ:自分は非力だから、他者に期待する。

    自分よりも大きな存在に期待していれば、
    自分には期待しないで済む。というパターンもあるよね。

サンポ:なるほど。

    だから、仏教なんかでは、期待を捨てなさいと説くのかな。

クロミ:パワースポット巡りして、期待しまくってる観光客さんに溢れかえ
    ってますけどな(笑)

エカキ:究極は自分への期待も捨てなさいってことだろうけど。

    ささやかな希望を
    ゆっくり育てるくらいの自由時間はゆるされるんじゃないかと^^

サンポ:賢者となって人生を終える人はファンタジーの中に。
    物欲の権化として生涯を終える人間がこの世にはわんさかと。

コトハ:サンポは賢者になりたいの?

サンポ:無理。だけど、物欲の権化は嫌。
    あーはい、わかった気がする。

    自分がどういう年の取り方をしたいのかが、
    よくわからないからイライラするんだ。

コトハ:言い方(笑)今流に「歳を重ねる」とか。

サンポ:ここまで来る道で、たくさん枯れた落ち葉見たでしょ?
    暑すぎて、紅葉する前に枯れちゃったんだよね。

クロミ:そこに自分を重ねるか??

エカキ:サンポは年を取ることに抵抗はないけど、
    何も成し遂げられなかったということが怖いんだよね。

クロミ:おお。

コトハ:それこそ、自分にめっちゃ期待してんじゃん。
    素敵なこと言ってるよ?サンポ。

サンポ:全然、素敵じゃない、、子供っぽい、って自分でもわかっとる。

コトハ:こどもっぽいと思ってるから、若い人の力に少しでもなれたら
    って思うわけよね。

    そんなの、違うんだってことだろうけど。

エカキ:ファンタジーの中でもいいから、お手本になる先輩が
    ほしいんだよね。

コトハ:あ!またそのパターンだ。

サンポ:何?

コトハ:昨日の夕方のスーパー。

    小さいお孫さんを連れた、じいじ。かっこよかった。

サンポ:ん?そういえば・・・

    ゾンビじゃないお年寄りもいたわな。

クロミ:お年寄りに失礼だから、、

サンポ:若い人が、おばちゃん全部ひっくるめて、
    ばばあだと思うのと一緒な(笑)

エカキ:お互いさまということで、さ、ご飯にしよ〜

・・・

恵をいただいて生かされているだけの私たち。

それが幻だとしても、自由を感じたくて、
ささやかな希望を育てて、いずれ一生は終わる。


いいなと思ったら応援しよう!