通勤日記【Twitterまとめ】
※2020/03/14更新※
Twitterに呟いた140字以内の#通勤日記のまとめです。
2020/01/20
中学生らしき男の子が、階段を駆け下りて行った。ダンっと音を立てて踊り場に降り立つ。
ダダダッ、ダンッ。ダダダッ、ダン。
繰り返されるうちに強烈な郷愁が襲った。
そうだ。自分もあれぐらいの頃は、階段を下りる手段に「ジャンプ」が存在したのだ。
2020/02/17
黒くて薄べったいものが道路に這いつくばっている。
心臓が跳ねる。――猫か烏か。
歩を進める。どうやら生き物では無さそうだ。
なるほど、分かったぞ。前日は雨が降っていた。折り畳み傘の袋だ。
探偵気取りの足取りは、『犯人』の横を通り過ぎ、振り返った。
……マスクだ。
2020/03/05
ボーッとしていたらしい。
そのことに気づいたのは、改札にICカードをかざした瞬間だった。
他より広く作られた門。並ぶうち、たった1つの門。
私が通る間、向こう側で待っている。車椅子に乗った人が。
ごめんなさい、気付かなくて。
喉が張り付いて言えなかった。
2020/03/13
時差出勤。件の感染症対策だ。
いつもより1時間遅れて家を出る。
それだけで随分と街の様子が変わる。犬の散歩。保育園の送迎。シャッターの開いている店。街が起きている。
1時間分、太陽も高い。春の香りがする。
ああ、散歩したいなあ。
日向ぼっこをする鳩を横目に、会社へと急いだ。