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    即興小説トレーニング様(http://sokkyo-shosetsu.com/)にて書いた小説のまとめです。

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    Twitter300字SSに参加した作品をまとめたマガジンです。

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    短歌をまとめました。 基本的にクレイジーソングに投稿した内容が多いです。

最近の記事

ぽんでCOFFEE

 友人からプレゼントをもらった。お返しはコーヒーにしよう。最近コーヒーに凝っているようだし。 人の領分に立ち入った贈り物はタブーという考え方もあるが、目を瞑ってくれると信じよう。  池袋。同居人を連れて降り立つ。あてどなくウィンドウショッピングをして、コーヒーが無いことを確認してから、Google先生の力を借りた。 計画性がなさすぎるという声が聞こえてくるようだが、まあ、池袋なら何かしらあるだろう。  あった。「ぽんでCOFFEE」だ。 そういえば適当に近辺をふらついたと

    • 『見てたから、ずっと』【140字小説】

      「私が行きたい場所当ててみてよ」 「試すみたいなの苦手なんだ」 「いいからいいから」 食べたいもの。欲しいもの。君のことなど何も知りゃしないのに全てのクイズに正解する。 「凄い! 何でも知ってるんだね」 「僕のことは聞かなくていいの」 彼女は一等微笑んだ。 「大丈夫、全部知ってるから」

      • 『伝えてるつもり』【300字小説】

        第73回Twitter300字SS ・お題:隠す ・ジャンル:オリジナル ・文字数:288字(改行、空白除く) ********************************************************************************** 「まただ」 最近、頻繁に物が無くなる。犯人は分かっているのだけれど。 「どこに隠したの!」 低い声で注意しているはずなのに、嬉しそうに尻尾を振る。 犯行現場――寝室――に連れて行ってくれることもお決

        • 『スキー場にかかる橋』【140字小説】

          「スキー」と聞くと、思い出す風景がある。 白銀の世界にかかる虹の橋。 「虹だ! 」という声があちこちから聞こえる。 皆一様に足を止め、空を見上げている。 一面の雪と吐息はどこまでも白く、まるであの橋に色を奪われたかのようだった。 色を持つスキーウェアは代わりに心を奪われたらしい。

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          『怖いおじさん』【第0回カクタノコンテスト】

          「怖いおじさん、眼鏡白いね」 笑い声を向くと、母親らしき人が頭を下げた。 子供は内緒話のつもりのようだ。 隣の"怖いおじさん"は、無言。 「あの」 なんと言えば。迷った一瞬。 "怖いおじさん"はフーンと鼻息で眼鏡を曇らせる。 ああ、そうだ。 私もこの上司を"怖い"と思っていた頃があったなあ。

          『怖いおじさん』【第0回カクタノコンテスト】

          【短歌】たんぽぽ

          テーマ:たんぽぽ たんぽぽのようになりたい僕たちも 踏まれて咲いて終わればいいのに

          【短歌】たんぽぽ

          【短歌】片想い

          テーマ:片想い 忍ぶれど色に出にけり我が恋は きっとうるさい鼓動の音だろ

          【短歌】片想い

          【短歌】バレンタインデー

          テーマ:バレンタインデー キッチンの甘い匂いに言い聞かす あの人はきっとチョコレートが好き

          【短歌】バレンタインデー

          『通りすがりのおっさんより』【即興小説トレーニング】

          ◆お題:あいつとお正月 ◆制限時間:15分 ◆制限時間内作品:『通りすがりのおっさんより』即興小説トレーニング ********************************************************************************  もう幾つ寝るとお正月。  歌声はなくとも、脳内で自然と再生されるBGMを聞きながら、俺はスーパーをうろついていた。 今日は1月3日。正月も過ぎたというのに、「もう幾つ寝ると」はおかしくはないだろうか。

          『通りすがりのおっさんより』【即興小説トレーニング】

          『情シスの眠り姫』【300字小説】

          第71回Twitter300字SS ・お題:眠る ・ジャンル:オリジナル ・文字数:297字(改行、空白除く) **********************************************************************************  辞令先を告げると皆、気の毒そうな顔をした。 「ああ、『眠り姫』のとこかあ……」  仕事はリモートのため、件の『眠り姫』にも会えず仕舞いだった。 Slackで業務のやり取りはするが、たまに反応が遅い

          『情シスの眠り姫』【300字小説】

          伸ばした手は【第9回ワンライ】

          小説家になろうにアップロードしていたものと同じです。 メールアドレスもパスワードも忘れてしまい、ログインできないため、こちらに再掲します。 *********************** 暑い。  余りの暑さに、僕は目を覚ました。時計を見る。まだ起きるには、1時間も早い。  まあ、そもそも今日は休日だから、別に何時に起きようが構わないのだけれど。起きて家の用事――1週間ぶりの掃除とか――を済ませようと思っていた予定していた時間より、大分早かったのは確かだった。  とは言っ

          伸ばした手は【第9回ワンライ】

          トレインは恋に落ちる音【第11回ワンライ】

          小説家になろうにアップロードしていましたが、メールアドレスやパスワード諸々忘れてしまいログインできないため、こちらに再掲いたします。 *********************** 「今日もお疲れ様ー」 「……ホントだよ」 「アハハ……」  最近、残業に残業を重ねて行っていた仕事も一段落し、終電を逃すまいと慌てて乗った電車の中で、疲れを吐き出すように誰からともなく息をついた。山田さんが労いの言葉を掛けると、吉岡さんが悪態をつくようにふてぶてしく返す。俺が苦笑いで返すと、山田

          トレインは恋に落ちる音【第11回ワンライ】

          名ばかり茶道部、部室にて【300字小説】

          第62回Twitter300字SS ・お題:余り ・ジャンル:オリジナル ・文字数:281字(改行、空白除く) **********************************************************************************  「『余り物には福がある』――か」 「じゃんけんに負けたことを正当化するなよ」 「正当に負けたんだし!? っていうかどれも美味しそうで自分じゃ選べなかったから結果オーライだし!」  うるさい、と投げつ

          名ばかり茶道部、部室にて【300字小説】

          ハッシュタグお題など【Twitterまとめ】

          ハッシュタグお題などのTwitterまとめです。 【お題】 砂時計をひっくり返す。さらさらと落ちる砂を何をするでもなく眺めていた。 # 静・寂・閑を使わずに静けさを描写する 彼女はいつもスマホを片手に、オレンジ色の照明を探している。「温かい色の方が肌が綺麗に映るのよね」 と彼女は言う。「……ほんとだ。綺麗だね」「ばか」彼女の頬が染まったのは、太陽のせいなのか。 # 夕や黄昏という文字を使わずに夕方が来たのを文学的に表現してみてください 雨が降っていなくて良かった。彼のい

          ハッシュタグお題など【Twitterまとめ】

          通勤日記【Twitterまとめ】

          ※2020/03/14更新※ Twitterに呟いた140字以内の#通勤日記のまとめです。 2020/01/20  中学生らしき男の子が、階段を駆け下りて行った。ダンっと音を立てて踊り場に降り立つ。  ダダダッ、ダンッ。ダダダッ、ダン。 繰り返されるうちに強烈な郷愁が襲った。  そうだ。自分もあれぐらいの頃は、階段を下りる手段に「ジャンプ」が存在したのだ。 2020/02/17 黒くて薄べったいものが道路に這いつくばっている。  心臓が跳ねる。――猫か烏か。  歩を進める

          通勤日記【Twitterまとめ】