美しいひらがな⑤私が「お」について言いたいこと。
今日も「お」を書いてみた。
「あ」のポイントに近いので
共通点をみつけて
書き比べてみるのも良いかもしれない。
POINT 1
丸みをつくらない
子供が書くようなかわいい字だが、大人の字としては少々知性にかけるように思える。
「の」の字の方向転換する位置を、しっかり三角形を作るように書くと、シャープで筋の通った人格者のような印象になる。
POINT 2
袋は小さく
「あ」と同様に、袋の空間を大きく開けすぎてしまった例。存在感がありダイナミックな印象なので、もう少し繊細さを強調したい。
信念を感じる「お」になった。
POINT 3
少し右上がりに
右下がりに書いてみると不恰好だが個性が出る。私としてはアート感覚にみると悪くはないが、基本としてここではNGとする。
美文字の要素としては、全ての文字と言って良いほど右上がりが基本だ。やはり右上がりの文字は、とても引き締まる。
以前テレビ番組で放映されていたネタがある。
右肩上がりに対して素朴な疑問が提示されていた。
「具体的にどの程度上がれば良いんですか?」
という素朴な疑問に、美文字専門家はこう答えた。
「時計の秒針14分の角度」
15分を水平として、そこより少し上がる角度ということだが
とてもわかりやすい。人に教える立場の人の誠実な意見だと思った。
私は自分が美しいと思う角度は、書いて、書いて、書いて、、美しい位置を自分で見つけてきた。
でもまずは基本に忠実だった。うまい人の字をコピーした。
前向きに自分らしい美文字を習得する一歩として参考になればと思う。
POINT 4
頭は小さく
一画目を長く書いてみた。頭でっかちで
一瞬、何の字なのかわからなくなる。
頭は小さいイメージで短めに書くとバランスがとれる。これも「あ」と同様のポイントだ。
POINT 5
正方形におさめる
あえて長方形の枠に書いてみたが、一画目の「一」が外に出過ぎていて少しいびつな印象を受ける。
正方形を意識して書いてみるとスマートな「お」になる。最後の「点」の位置も、下げすぎず、本体に近寄りすぎず、正方形の右角あたりに置くと収まりが良い。
POINT 6
1:2(胴長短足)
体型のバランスとして1:1の場合は、どうしても袋の空間が大きくなってしまい品がない。
おおよそ1:2の割合を意識すると、袋の空間も小さく、最後「あ」と同様に、「の」の字の尻尾のあたりを突き出すことがなく、かわいくなりがちな丸みを抑えることができる。人間の体型なら考えられないが、胴を長くすることで美しくなるということだ。
POINT 7
つなげる意識
曲線がきれいなひらがなは、やはりつなげる意識をすると、とても表情が出る。
最後に、筆文字。
今回もあまり状況のルールは気にせず。その時のノリで書いてみた。
一画目は力強く、力を抜く。そのままつなげて
クルッと巻いたらまた力を抜いて、やさしく点をうつ。
なんとなく「子犬」のように見えなくもない。
次回は「か」を書いてみる。
最後まで読んでくれて
ありがとう。
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