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コロナ禍の他のイベントも見てきた

イベントを主催する身として、他のイベントも気になります。
そんな訳で、実際にイベントに行ったのが1つ、ツイッターなんかで情報を集めたのが2つ、聞いた話が1つを複合して、今後の自分とこのイベントの話につなげたいと思います。多少時系列は無視します。

1.事前情報の収集

コロナ禍でイベントが再開されたのが7月ぐらいからでしたね。最初の同人誌即売会の大きいイベントは大阪だったと思います。のちに福岡や東京で開催されたのを見ました。

まず、結論から書いていきます。

■出展者欠席多数らしい。
3-40%程度? みたいな話もあったりなかったり。特に申し込みはしたけれど、当日欠席、というパターンがものすごく増えていたようです。

■来場者が減少らしい。
1/6ぐらいだったらしい。17%ってことです。数字で出すと無茶苦茶ですよね。例えば6千人来場するイベントなら千人になったってことです。

これらは、再開後すぐのイベントの話ですが、それ以降のイベントも似たイメージを持ちました。実際それくらいの減り方をしていると思います。

では、その中のコロナ対策はどうだったのか、というと、千差万別、やり方もやることもバラバラでした。
実際、現在(2020年8月下旬)でも何をやれば大丈夫か、という確定の情報はないんですよね。これの具体的な話は後へ回しましょうか。


2.現場では

そんな訳で、7月下旬に自分主催のイベント「盤祭 Re-3rd」を行いました。その内容については、別のnoteにまとめてあるので、そちらを読んでもらえると助かります。

その後ではあるのですが、8月中旬に同人誌のイベントに参加してきました。
規模が大きくなり、盤祭とは違うのはもちろんですが、参加者の目線を持ちたかったっていうのも大きくあります。イベント自体への興味もあるんですが、来てほしいサークルは大体欠席してたというね。仕方ないね。

イベントの感想としては、出展者数で言えば、事前に聞いていたほどではなく、おそらくですが徐々に増えているように感じました。
一般入場者については、以前よりは増えているようには思えました。(歩いている人たちの動向や話していること、友人と来ているか、どれくらい会場にいるのかとか総合的に見て)
とはいえ、実際にこれ自体の、コロナ禍での前のイベント、というのは無いし、別の即売会イベントならあるけど実際には行ってないしで、この感想は推測でしかないです。

増えているように感じられた、というのが地味ながら一番いいことだなとは感じました。縮小してるわけじゃないからね……


3.イベントでのコロナの対策について

今回の主題はこちらではないのだけれど、さらっとなめておきます。
それぞれのイベントで見た対策を適当にまとめたものです。レベル別? みたいな。低レベルだから足りてないとかそういうことでもないことに注意です。

1)マスクの着用
これはどこも必須よね。今回は唾液で感染するタイプなので、それを遠くに飛ばさないことが大事。ってことで、つけてないと入場ができませんでした。もちろん列に並んでても。真夏だと熱射病の方がヤバいよね。ほんと。その対策も各所で取られてましたね。

2)出席者確認
こちらも必須かな。クラスターが発生した場合の対策として、非常に重要とも思ってます。
やり方はいろいろあるけれど、オンラインチケットが主流になりつつあるように感じました。
ただ、これは手練れというか、イベント慣れした人向けに若干寄ってしまうので、今後のもうちょっとハードルを下げたイベント(私主催のイベントで言うとボドゲフリマ)の場合はなかなか採用しづらい、というのが現状だと思います。

大阪府や兵庫県のQRコードを使ったシステム、国がやっているCOCOAっていうアプリもあるけれど、どこまで登録されるかは、ユーザー次第、主催次第な感じもしたかな。

事前チケットを取っているところは、(おそらく)デメリットがあって、QRコードで行った方が楽そうな感じはしています。
理由は、実際に連絡やコントロールを主催がすることになるから現実的じゃなくない? っていうのが私の感覚ではあるんだよなぁ。必要とは思うけどね。いや、主催やってて思いますが、例えば、クラスターが発生したので、400人にメールを送ろう、っていうだけで結構腰が引けます。返信があるからなんですけどね……

3)3密の回避
よく言われているのは、入場制限と待機列でのスペース確保ですね。一番やりやすいがゆえに一番言われていることのように思います。(個人の感想です(笑))
入場制限は、人が行きかう会場内でどの程度の隙間を作れるか、というのが主なところだと思いました。逆にどの程度までであれば許容と認められるのか、という点にもあります。
この辺りについては、実は具体的な目安がないんですよね…… これは確実に私の経験則ではありますが、人と人がぶつかりにくい程度、というのが1つの基準のようには感じています。
場所によっては、「ガラガラ」と形容できるぐらいの入場制限の施設はあるのですが、あれはやりすぎだろうと感じています。うーん、難しい。

待機列については、個人的な提案を書いてしまえば、個人に任せていいと思うんですよね。野外で並ぶ場合に限りですけれど。
というのは、今の世の中、満員電車もそうですが、人に近づきたくない、っていうのがそれぞれの心理だとは思うんですよね。できても5分とか10分とか?
ただ、目安のアナウンスは必要と思います。例えば、Aさんが不快に思ってて、Bさんがそうでないときに、それを理由にAさんはBさんに伝えられますからね。気持ちがまだ楽でしょう。

実際の効き目だけの話だけで言うと、室内で換気がしにくい場所であればやった方がいいかなと思ってます。
これにそこまでの意味があるかどうか、については明らかにされていない部分があるように思いますが、多分論文はどこかにあるだろうなぁって。機会があればまた調べてみようっと。(※私の場合、主な情報源は科学情報サイト、論文です。テレビやツイッターなんかは伝聞だったり、間違えてたり、誇張がひどかったりするので役に立ちません。ただ世論のイメージは分かりますけど……)


さて、ここからは1段階グレードが上がります

4)お釣りの受け渡しとサンプルの展示
今回は接触感染が主な感染源と言われています。
もうちょっと誤解がないように書いておくと、接触、例えば他人の手を握る程度では感染はしないはずです。ウイルスが手に付く場合はあり得ますが。ウイルスに感染しようとした場合、口や鼻、目から採取するしかないんですよね。それができちゃうからこのウイルスの感染経路はすごいなと思うのですが。

その経路上で、ウイルスのついた手で口や鼻を触ってしまうことによる感染が認められているのですね。そのために、そもそもの根を断とうということで接触しないことも必要、と考えられている…… のかなぁと思います。
ただ実際は、「触っちゃいけない、(直接)感染するから」と受け取られているように感じています。世論的には……

これへの具体的な対策は、手袋から始まり、釣銭を直接触らない、触らせない、当たりを見ましたね。そのため、金額も500円単位、1000円単位にするところが多いように感じました。お釣りのやり取りを極端に減らすためです。
場合によっては、「お釣りは出せないので、500円がないと買えない」というのも見ました。
こうなってくると今後のイベントにには500円玉は必須かもしれません。

また、サンプルについては、これまでに比べれば半分以下の提示になりましたね。これでは事前情報がないと何もわからない、という感じがしました。
仕方ないこととはいえ、イベントの1つの魅力ではあったので、この辺りの考慮はいろいろ必要な印象を受けました。

5)ブースでの透明遮断シート
透明シートを使って、一般参加者との間に配置し、感染を防止する、というシートですね。
相手がマスクをしていたとしても多少の飛沫はある(マスクの機能、息の吹き出方)ため、それの対応ですね。
いろんなタイプのものがありますね。
サランラップやビニールで行う非常に簡易的なものから、大きな壁っぽくして、完全に遮断するタイプから。
流体力学は詳しくないですが、基本的に上から下に落ちていくものだと思っているので、あまり有効に思っていません。実はね。

とはいえ、利用できる点は多く、特に新刊情報、サンプルを貼り付けているところがすごく多かった印象を持ちました。
他にもアイデアは尽きないので、同人誌の販売であればあってもよさそうな気はしています。

ですが、ボドゲだと、身を乗り出して説明することが多い、(サンプルを触って説明することが多い)ため、親和性はよくないと思っています。
中々難しいアイテムと思いました。

6)体温の計測
簡単なことだけれど、簡単に対応できないのが体温の計測です。
イベントが大きくなればなるほど、個別での計測は不可能となり、サーモグラフィーが必要となります。ただし、これは簡単ではなく、特に「異常」と見分けるには専門の人が必要になる、と感じています。そう、例えばですが、サーモグラフィの表示で37.5-38.5度はこの色、って書かれていたとして、それに従って処理はできるでしょうか?
38.5度であれば分かりやすいでしょう。では37度前後の人はどう感じますか? その日は晴れているでしょうか? 雨でしょうか? クーラーの有無や手で持つタイプの扇風機やうちわ、水や液体をかぶっていたら?
そう、ケースバイケース過ぎて判断が難しいのです。もちろん極端なものははじけますが、一番厳しく判断しなければならない人たちが分からないのです。正直なところ、顔色を見た方がまだいいのでは、と感じてしまいます。

ここまで推測しているのは、非接触型の体温計を見て、実際に触ったからなんですが。
非接触型の場合、実際の体温とは異なる体温が出ることが多いんですね。もちろん、室内にいる人など、ある程度状態が固定されていれば分かりやすくもなりますが、そうでない場合はケースバイケースが多く発生します。

またもし計測した人が感染、発熱していたとして、実際何度でどういう状態ならばNGなのか、というのは素人目ではほぼ不可能ではないか、というのが私の考えです。何だってそうですが、NGがどういったものかを見ないと、判断つきませんよね。

この辺、実際どうなんでしょうね。サーモグラフィーも含めて体温チェックを行っている施設やイベントはありますが、それらで異常者が判明して、防ぐことはできているのでしょうか?
個人的には一番怪しいチェックと考えています。


4.今後のイベントについて

正直、コロナ対策としてのあれこれ、については、今後のイベントに対して考えるにはどうでもいいかな、という結論になっています。
というのは、それよりももっと重要なことが発生しているように思っているからです。

ちょっとだけ横道にそれますが、私は高校から大学にわたって3年ほど遊んでいた、TCG、具体的に「マジック・ザ・ギャザリング」を引退しています。カードもすべて売り払ったはずです。
5年ぐらい前に復帰しましたが、復帰までに15年ほど空きがありました。

今、特にここ5年ほどでボドゲを始めた人たちが、私が引退したときと同じ流れに乗りやすい状況にあるかなと感じています。
では、どんな流れだったのか。実際の時系列的に流れを書いていきます。

【1】遊ぶ時間が減る
要員は様々です。私の場合は、遊び友達の進路の違いでしたけれど。通うようなショップは無かったですね。そんなにがっつりではなかった? かも。

【2】興味が他に増える、もしくは興味が湧かない
私の場合はボドゲに興味が移ったというのがあります。
今だと、「どこかから押し寄せる不安」があるため、趣味、しかも最近始めた趣味だとどうしてもおろそかになりがちになります。

【3】売ることができる
買い取り価格があり、スペースを占有している場合、何かのタイミングで売り払ってしまうことがあります。そしてそれは主に時間があるときなんですね。そして、別のことに使いたい時なんですよね。

こうして、どんどん遊ばなくなっていき、最終的にはその趣味には終わりが来ます。
一応復活した理由は、「当時とは別の楽しさがあった」「周りにやる人がいた」ことに由来します。まー、やるっていっても細々やってる感じですが、大会にはたまーに出るようにはなりました。腕試し的な。この年で(笑)


また、別の角度でヤバいことがもう1つあります。
今のイベントに来ている一般参加者のほぼ9割超が「フリーク」である点です。フリークというのは言ってしまえば、そのジャンルが特に好きな人たち、第一趣味である人たち、と言い換えることもできるかもしれません。フリークが来ている、ということ自体は悪くありません。フリークのみが来ていることに意味があるのです。

そう、逆にいうと、「それ以外の人たちは来なくなった」のです。

新規の人たちが来ないとどうなるか、というのは深くは書きませんが、どんな趣味であっても離れていく人は一定数います。それを支えるのが新規層で、新規層が多ければ、そのジャンルは盛り上がります。少なければ、衰退します。そう、衰退するんです。

推測ではありますが、これの一番大きな理由は「不安」です。これはコロナの不安もそうですし、経済的な不安、未来的な不安も含まれます。
不安が何かしらある状態で、自分の趣味をする、というのはかなりしんどいことです。これはいくつか体験しているのでよくわかります。仕事とかプライベートとかで余裕がない時なんかがまさにそうですね……

心に余裕があって初めて、何かしら別の楽しむことを見つけ、楽しむことができるのです。
テレビのようにただ受け身になって楽しむ、ということもできますが、自分から向かって楽しむ必要のある趣味というのは、そういう中ではなかなか難しいものです。

これらを受けて、これからのイベントは、新規開拓がメイン、というよりは、フリークに楽しんで、喜んでもらえるイベントを一時的にでも進めていった方がよいように感じました。

いや、新規が減ってるならもっと新規向けにすればいいじゃない? というのもあるかもしれません。でもそこは私の手ではどうにもならないところにあるんです。今抱いている「不安」はボドゲに対する不安ではないからです。その人その人の不安は全く別の物で乗り越えてもらわないと……
それもあって、しばらくは減る量を減らそうという考えですね。

もうちょっと簡単に、別の角度でいうならば、イベントを大きくする、というよりは、どんな環境であっても「イベントを続ける」というのが最も今必要とされている、と感じています。

そんな訳で、しばらくの間は、「イベントの継続」を模索しつつ、規模を小さい状態に戻して継続することにしました。
この選択が正しいのかどうかは分かりませんが、これまでと同じように考えることはできない、というのが現状ですね。
頑張っていきたいと思います。

一応有料記事にしていますが、全文無料です。
記事が面白ければ、ジュースをおごる感じでお願いします。また、以前お送りいただいた方、本当にありがとうございました。それで夏を乗り越えたいと思います。

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