暗号文で始まる恋ってアリですか? 2
写生大会の日から、いわっちゃんに
「付き合う、でいいんかな?」って聞いてみたら
「それでいいんじゃないかなぁ~」っていうので、私たちは晴れて恋人同士になった。
中学2年生の時。
初な私たちはグループ交際のような感じで何人かの女子、男子と一緒にいつも遊んでいた。
何かイベントらしきものがあったら集まってわいわいやるっていう、今思えばすごくかわいい集団だな(笑)
春はお花見、夏は花火、冬はクリスマス、お正月はもちろん初日の出イベントをみんなで。
そして、2人の間で話して決めたことがあった。
私たちの住んでいるのは田舎の漁師町で、1つ小さな山を越えると町がある。
その町や違う場所、例えば家族旅行とかに行ったときにはお互いにお土産を買おうってこと。
その町にはお気に入りの雑貨屋さんがあって、一緒に行ったりもしたんだけど、いつかのお土産にもらったのは、大きな赤色のロウソク。
素敵な赤色のアロマキャンドル
ずっと持っていて今でもどこかにあるんだけど、記念日にいつも灯りを灯してた。いい匂いにする癒しアイテム。
それからお揃いの筆箱や筆記用具を使ったり、いわっちゃんから色々なものをもらっては、それをずっと身に着けてた。
猫好きな私たちは、このころから猫のデザインのものを集めることにもなる。
最初は筆箱
猫のデザインの筆箱をいわっちゃんが買ってくれて、お揃いにしてくれてた。
その中の物たちも少しずつ
筆箱に入る物差しや、ボールペン、消しゴム、シャーペンとか全部猫柄(笑)
今思えばすごくかわいい物たちを、いわっちゃんも使ってた。
私の誕生日はクリスマスに近くて、いつも家ではクリスマスと誕生日を一緒にされるって話をしていたら、
その時からは誕生日とクリスマスには別々のものをプレゼントしてくれた。
そう、いわっちゃんはプレゼント攻撃の人なんだよね(笑)
お気に入りのプレゼントは、私が髪の毛が長くていつもポニーテールをしていたので、その結っているところに飾るバレッタ。
白いシルクの大きなリボンのバレッタ。大のお気に入り。
結婚したときのパーティにこのリボンをしたのを今でも覚えてる。
中学の頃にもらったから、20年ぐらいでも色褪せないんだからすごい。
宝物はたくさん。今でも増え続けてるけど(笑)
物持ちいいっていうか、いわっちゃんにもらったものは捨てられないんだからしょうがない。
このリボンはとてもお気に入り。
特別な時にはいつもしてた。
今は髪の毛が短いので、髪を結うことがないからしないけど
どこかに大切にあると思う。
大切にしすぎてわからなくなるのはいつものこと(笑)
ハートのモチーフのものもたくさん
一番最初にもらったハートのアイテムは、ペンダント
中学生だから本物のシルバーではないけど、シルバー色のオープンハートの素敵なペンダント。
ハートのクリップ
どこで手に入れたのか未だに謎だけど、すごいしっかりしたクリップだったので、私は制服の胸ポケットにいつもつけてた。
女子はなんでハートが好きなんだろうね?
そして男子は女子はみんなハートが好きだと思っている。
もちろん、私もハートは大好き。
私からのプレゼントは手作りのものが多かった。
手作りが喜ばれるって思っているピュアな心の中学生。
そんなに器用じゃないから何を作ってもそんなに上手じゃないのに。
手編みのマフラー
ほとんどの彼氏持ちの女子が作る最初のもの
初めての手編みはこのマフラーだったけど、簡単そうでそうでもなかった。
長さはなんとかなってたと思うけど、幅が揃ってなかったような気がする。
それでももらってくれるんだからありがたい。
手編みのセーター
これこそ本当に苦労したけど、サイズがすっごく大きくできあがってしまった。私といわっちゃんの身長差は20cmあるけど、それにしても巨大なものを作ってしまったと思う。
でもね、やっぱりもらってくれたんだからうれしい。
着てるとこは見たことないし、いつだったか返ってきたけど(笑)(解体して違うものにするために)
もらったときは、びっくりしたらしい。
でも捨てることもできないから、そのまま置いておいたみたい。
手作りのチョコレートケーキ
どうやったらうまくできるのかわからない時代、とりあえずレシピ通りに作ったものの、なんだかしっくりこないケーキ。
冷やしたらなんとなくそれっぽいものになったから渡したら喜んでくれた。
いや、もしかしたら喜んだフリかもしれないけど。
もったいないからずっと冷凍してたって聞いた。
いつか食べたのかな?大事にし過ぎる癖があると思う。
そうそう、写真も。
私たちは2人とも普通の写真は苦手だったけど
記憶を残しておきたいから、何かあるたびに写真は撮ってた。
中学のときの残っている写真はほんの数枚だけど、一緒に写っているのを今でも見れるのは当時を思い出せて嬉しい。
今みたいにデジカメがあったら、もっとたくさん撮れたのにな。
1枚1枚がとても貴重で、変に写ったら後悔するからって緊張して撮る私。
だから、いつも変な写真になる。
中学の時に撮った写真で今でも覚えてるのはポラロイドで撮った写真。
お互いを撮って、高校の生徒手帳にお互いを入れてた。
中学校の制服を着てる2人の写真。
もうなくなってしまったけど、
あの写真を思い出すと、私は三つ編みの田舎学生だった。
中学3年生になる時にクラス替えがあって、私といわっちゃんは別々のクラスになった。
きっと、中学2年生の時の担任が私たちを別々にしたんだと思う。
私の中学の担任の先生はずっと同じ先生で、私は先生のお気に入りだったので、ずっと先生が私を取っていた。
そして私が付き合い始めたときに
「あいつだけは、やめておけ」
と、言われたのを今でも覚えている。
なんでそんなこと言ったのかは謎だなぁ。なんでだろう?
先生、きっともう覚えてないだろうね。
この先生とは今でも年賀状のやり取りしているし、結婚パーティのときには来てもらったりもした。
中学3年生のときの私たちはクラスが違うけど、そのころは毎日のように手紙のやり取りをしてた。
何が書かれてたか何を書いたかはもう覚えていないけれど、今でもその手紙の束は残ってる。大切な宝物。
何かと私たちは書いたり残したりすることが多いんだけど、そういうのがお互いに好きで、苦にならないところも相性がいいんだと思う。
ある時のこと、
私は美術の時間で美術室にいて、そこからはグラウンドが見える。
グラウンドにはいわっちゃんたちのクラスが陸上をしていた。
それを美術の時間に見るのが私の楽しみの1つ。
そして事故が起きる(笑)
ハードルをやっていた、いわっちゃんのクラス。
私たちが見てるのは体育授業をやってるみんなも知ってる。
「がんばれ~」って思いながら見てた。
いわっちゃんの番。
運動しないくせにけっこう足が速いから、わくわくして見てたら…。
見事にハードルに激突。転倒。
血だらけの膝や肘。あーあー。
私を見上げながら、見るなっていうポーズ(笑)
けっこうな傷になってた。でもまぁ骨折もしないぐらいだから大丈夫だけど、とても心配したのを覚えてる。
今でもこの話がたまに出てしまうのはお互いにたくさんの時間を共有してるからだろうな。
たくさんの初々しい記憶。
たくさんの蘇る記憶。
中学時代は、まだまだ続くのです。
to be continued