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暗号文で始まる恋ってアリですか? 9

半分同棲生活の学生生活の始まり。
完全ではなくて、少しずつ。

本当はダメだけど管理人さんにもばれることがほぼないので、私の寮にいわっちゃんは常駐することが多くなった。
ほぼ同棲生活って感じになっていった。
同じ趣味が多いのと生活は別で、細かいところが違うのでそれにびっくりする毎日。

卵焼きは甘くないやつが好き、目玉焼きにはマヨネーズのいわっちゃん。
私は卵焼きは甘いのが好き、目玉焼きは今までは醤油。

お風呂は夜入る派だった私。
シャワーで朝浴びるいわっちゃん。

カレーライスのお肉は鶏肉で野菜大き目のいわっちゃん。
私は豚肉で野菜は小さめ。

豆類があんまり好きじゃない私。
玉ねぎの生はあんまり好きじゃないいわっちゃん。

食べ物に関してのことが、びっくりすることが多かった気がする。

少しずつわかるたびに驚いて、その度に私がいわっちゃんに合わせるようになっていった。


このころパソコンが家庭で普及してきた。
それでもすごく高かったけど。
さすがにパソコンは2人とも親に買ってもらった(笑)

いわっちゃんのパソコンは当時40万超え。
私のパソコンも当時20万超え。

私にとっては最後の親に買ってもらったものかもしれない。

私たちにとって初めてのパソコン。
すごく楽しかった。
大したこともやってないけど。
でっかいフロッピーディスク5インチのペラペラのやつからスタートで、そのうち小さくなって堅くなった3.5インチ。
しばらくその小さなディスクを使っていた気がするなぁ。
面白い時代だった。
1つのソフトをインストールするのに、何枚も何枚ものフロッピーを使ってインストール。
今ではほとんどがダウンロードの時代なのに。

いわっちゃんの趣味はパソコンというかゲーム。
毎日のように日本橋へ行くようになって、私も連れて行かれた。
最初の頃は全く面白くなくって、つまらない顔をよくしていた気がする。

でも、考え方を変えて、何でも楽しむことにした。
その途端に、色々なものが楽しくなってきた。
私たちはケンカというケンカはしないけど、不機嫌になることがある。
原因は色々だけど、できるだけいわっちゃんに合わせて楽しもうと思った。

そうすると、私の趣味は倍になって、不機嫌になるのも少なくなった(笑)

もちろん、元々同じような考えや趣味があるので、一緒に生活する上で違うところだけなんだけど、どちらかに合わせるのが一番楽ちん。
合わせれるほうが合わせればいいから、私が合わせるようにした。
私が合わせたいっていうところが一番大きいけど、何よりいわっちゃんのやることや考えは、私にとってはお得なことがたくさんだったから、私がそれまであったものにいわっちゃんの色々をプラスすれば最強になれた(笑)

パソコンや機械の知識はいわっちゃんに教えてもらった。
そういうところ、すごく頼もしい。

私が寮にいる間は、私の寮にほとんど2人で居るっていう学生ならではのイケナイ生活を送っていた。
ほとんど学校にも行かずに。

いわっちゃんの学校は最初は情報系の学校だったけど、卒業するまでにやりたい課がなくなってしまったので、その学校をやめて、会計系の学校に新しく入った。

情報系の学校のときは優秀だったので、クラスで先生の代わりに授業したりしていたらしい。
面白い独特な友達が数人いたけど、今はどうなっているのかなぁ。懐かしい。

漫画家君とオタク君と不良の天才君と秀才君がいたのを覚えてる。
みんな特別頭がいい人たちで、いわっちゃんが一目置いていた存在だった。
いわっちゃんが今も昔も頭でかなわない相手はこの時の友達だと思う。
きっと今は活躍しているに違いない。

いわっちゃんが住んでいたのは、食事付きの学生寮。
一度遊びに行かせてもらったことがある。

遊びに行くのは禁止されているし、女子が入るのはもちろん禁止。
そこをこっそりと、招き入れてもらった。
だって、どんなところか見たいから。

私が住んでいた寮より少し小さかった気がする。
ドキドキしながら滞在したのを覚えてる。
ワンルームの中に、全く整理されていないそのままの段ボールが積み重なっていて、必要なものだけ最低限出されていた。
段ボール箱がそのままテーブルだったり(笑)

そして、寮生活の間に私たちの最初の猫がやってくる。
名前はトム。女子だったので後でトムコに名前変更(笑)

アメショーっぽいトムは大阪のある場所で売られていて、どうしても欲しくて買った。
1万円もしないぐらいの価格だったと思う。
そのお店は悪徳ブリーダーショップだったのでもう今は無いけど、当時はそんなこと何も知らなかった。

寮だけどばれなくちゃ大丈夫って、学生の私たちはバカなのでトムを迎え入れて楽しく飼ってた。
あるとき管理人さんにバレてしまって、トムは私の実家でその後は飼われることになる。
一緒に実家まで連れて帰った。
次に猫を迎えるときには大丈夫なところにしようと思った。
手放すのが悲しすぎて。

私たち2人の猫生活はトムから始まったけどすぐに実家にいってしまったので、社会人になってからまたスタートする。
それはまた後のお話で。

そしてこの時期にまた1つ問題が発生。
もちろん、女問題。

いわっちゃんの友達の後輩だっていう女子が出てきて、相談に乗ってくれって言われて相談に乗ってあげているうちに、その女子がいわっちゃんのことを好きになったらしい。
どこかで聞いたことのある話。

自分は妹のようにしか考えられないから、誰か違う人のところへ行けと何度も言っていたらしい。
最終的には離れて行ったけど、何度も何度もこの子に振り回されてた。
死ぬっていうのを武器にされて。

世の中にはこういう困った人がいるんだなぁと本当に思った。
私はその子に負けるんじゃないかと思ったこともあるから。
今があって良かった。

そんな学生生活、あっという間に終わって
私は就職活動をしたものの、いい会社が見つからず
バイトをしていた会社にそのままバイトで働くことになった。
正社員は拒否して(笑)


また新しい生活の始まり。
学生から社会人へ。

まだ自分が学生だった時か、社会人だった時かと曖昧な記憶も含めて
また次のお話で。

to be continued


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