【読書日記10】『SNSの哲学 リアルとオンラインのあいだ』/戸谷洋志
SNSの使い方というマニュアルではなくて、現代生活に欠かせないSNSの観点から自分について考えていく本。興味深かった。
数年前、デジタルデトックスの本を読んだ時、試しにデトックスできそうなところは実践してみた。デトックスしてみると、なくても困らない事もあったけど、あったほうが生活が楽しく豊かになったり、人とのつながりがより深くなることもあったので、0か100かの考え方じゃないところに行き着いた。デジタルって明確なものばかりじゃなくて、すごく曖昧な部分があってそこに自分は生きているんだなあと実感した覚えがあるので、本書のリアルとオンラインの間、という、『間感』がしっくりくる。
また、私の世代は努力の上の自立&自律が大事だと教えられた時代だったので、他者からの評価や「人の目」が軸になる承認欲求や他律はもってのほかだった。忌野清志郎さんだって歌っていたではないか。
「🎵他人の目を気にして生きるなんてつまらないことさ〜」
いや、今だってそう思っている。みんなそれぞれ自分の人生。
でもだからと言って、承認欲求や他者の目が必要ないわけでなく否定するものではないと、本書では言っていた。どっちも大事。ここでも「間感」。
今の時代、どこに自分がいるのか、自分とは何か? 自分と他人の目の中で問うていく本だった。
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