『34才の決意~story of summer ~』

おはようございます。
只今、10時50分にして気温32℃の東京からお送りします。 

昔は、夏が大好きだった少年が34才になると春が好きになる。こんなことは珍しくもなく、ヤンチャさも抜けてくる今日この頃。

ただ、サーフィンだけは欠かさず通い続け14年。

そんなサーフィンの帰り道の出来事。

------------story of summer --------

いつものように、一番安いペットショップ下の駐車場に車を停めた朝4:00。

ちょっと薄手の着替えも済ませ、ワックスもゴリゴリに塗って、海へと飛び込んだ。

台風前の心地よい風と朝の日差しが、日々の忙しなさと疲れを癒してくれる。

向こうでは、ローカルおじさんたちがいい波を独り占めしてるけど、焦らない。怒らない。

こうやって、自然と向き合って、遊ばせてもらってるだけで、体と心が浄化されていく。

そんな清らかな体を連れて車に戻ると、いつもは感じないわずかな違和感。

「何だ、この違和感は?」

一通り着替え終わった時に気付く。お金がないことに・・・。

人間ってのは不思議なことに、窮地に陥った瞬間に犯罪めいたことを考えてしまうものである。

ただ、そこは公務員。いや、親に正しく育てられたひとりの人間。

家族を思いながら、次の方法を考える。

朝7:00

スマホはある

友だちもいる

いつも海でお世話になってる梅さん。仕事前なら連絡が付くはずだか、こんな朝早くから迷惑をかけるわけにはいかない。

隣の車で着替えるおじさん。野菜や冷たいジュースをもっているならまだしも、駐車料金200円に値する価値のあるものなんて、何も持っていない。

キャッシュカードすら持っていない私が、正当な方法でお金を生み出すためには、まずコンビニへ行くしか道はなかった。

店員さんに、商品返金術を交渉したがダメ。

コンビニでは、キャッシングもできない。

諦めかけた、そのとき。

あの佐藤さんとすれ違う。この出会いが、私34才の残りの人生を大きく変えるのだと後で分かった。

佐藤さんって誰やねん!←私もそう思った。

頭の中でシュミレーションを重ねる。この間、約3秒。

このお兄さんに声をかける

まず開口一番「困ってます!」と言う

「商品全額支払う代わりに200円ください」とお願いする

きっと「全額払う」というから、200円だけでいい✋と断る

と、こんなシュミレーションを3秒でしちゃうところが、僕のスゴいところ。

しかも、すべてシュミレーション通りにことが進むあたりも、流石だと我ながら思う。

しかし同時に感じたのが、今までの人生において自分の力なんて微力であったということ。つまり、人に助けられて生きてきたという証明であったということ。

小中学校時代も、高校時代も。
大人になってからも。僕の人生を支えてくれたのは、家族や友人、先輩、関わってくれた全ての方々。

いつも可愛がってもらって、支援してもらって。それが、僕の人生。

きっとこれからも。

でもひとつ、34才の僕に佐藤さんが教えてくれたこと。

それは、残りの人生を支えてくれた人々への恩返しに使うということ。それが、人生の指名であると。

そう信じて、生きていくことを決めた34才の夏。

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