
草木の効能 ー マリーゴールド ー
✴︎マリーゴールド・・・排毒・血液促進・消化促進
本当に頼もしい染色の一つ、マリーゴールド。
誰もが一度は目にしたことのあるこの花は、江戸時代の前半に日本に染料用途として渡来していたとされる。
なるほど、それが本当だとすると、どおりでここまで染まってくれるわけだ、とうなづけます。

ご自分で染色を試してみたい方にも簡単に色濃く染まってくれる染料としておすすめの素材のひとつ。
4~10月と、長い期間花期の楽しめるのも嬉しいところ。
花のすぐ下の萼ガクのところでプチッと、いわゆる首チョンパ(言うのかな、今コレ、、)の形でチョンチョン花を摘んでいく。茎の中が空洞になっているので程よい力を加えるだけでプチンプチンといい音がする。その音に誘われて、収穫はひたすら無心でやるのだがそれもそれでとても楽しい時間。
その集めた花を贅沢に煮出す。生のままでも、乾燥させてもよく染まるのもマリーゴールドのいいところ。
煮出し始めると一面マリーゴールドの香りが立ち込める。むせるほどに香ってくるのがこの花。見た目、香り、染まり具合、どれをとっても主張が強めな子。

そんなこの花は、世界中どこでも愛されているのがわかる花。
聖母マリアの黄金の花という意味を持ち、古代エジプトでは若返りの妙薬とされていました。またインドのヒンドゥー教徒は祭壇をこの花でかざります。メキシコでは死者の日の祭壇は同じくこの花で埋め尽くされます。
その花のエネルギーが染色と媒染を繰り返し、鮮やかな黄色や深みのある緑色に変化するのは見事なものです。

パッと太陽のように明るい元気をくれる、そんなエネルギーを少しでも取り入れてもらえると嬉しいなと思って、一枚一枚染めています。
微々たるものとはいえ、その効能を取り込みながら染める方法が楽活染です。植物のエネルギーを時には身につけてみるのもおすすめです。
