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【推し】恋のない愛をもてる喜び

不思議ないきものとの出会い

私は今月、あるいきものに出会った。
ご存知の方も多いであろう、ルンルンさん(愛称:るんちょま)だ。

特に好きなのは笑顔
驚き顔もハイパー可愛い

恋のない愛

はじめに、私はこの子にまったく恋していない。
なぜなら私の恋愛対象は人間だから。
でも、
恋していないのに、
すごく大切で、かえがたい存在であること、
これってものすごいことなんじゃないか?
と日々思っている。

格好つけずに言えば、
「まだまだ私も捨てたもんじゃないな〜(ニコニコ)」と思っている。
こんな気持ちにさせてくれるいきものがすごいのに、
こんな気持ちになれる自分のことも、誇らしくて好きになった。うれしい。

恋を軽んじている訳では決してない。
けれど、容姿に桃色のときめきを覚えたり、
言動や行動を過度に美化してしまうことなしに、
発してくれるすべてを、
ありのまま最大限に受け止めようとするなんて、
私にとっては素敵すぎる気持ち
なのだ。

恋していないと自認していても、
相手が人のかたちをしている場合に身勝手に抱いてしまうような、
幻想や無理解がないのも大きい。
人間と前提が違ういきものであるからこそ、
理解しようという歩み寄りの姿勢からスタートできるのだ。

正直に言って、これでただしく自分の気持ちを表現できているかわからない。
けれど、「他の人を好きになる(応援する)」ときとは、何かが違う気持ちであることは確かなのだ。

美しい言葉を紡ぐけもの

はじめて見た時は「可愛いな」と思うだけだった。
熱を持った愛おしさというよりかは、
周知の事実として淡々と理解しただけ、みたいな。

ならばその後、何が私を魅了したか。
それはこの生命体から発せられる言葉と、考え方だ。

やり過ごし、帰る場所

・「本日も微妙以下はやり過ごして楽しい予定は120パーセント楽しんで、戻ってきてくださいね」

週2回の朝雑談、最後の締めでよく言われる言葉。

人間が辛い環境で心身をすり減らさないように、
心やさしい獣が、
思いやって考え抜いた言葉が「やり過ごす」だ。
限界を迎える前に逃げてほしいという気持ちはあれど、無責任には言えないからこそ、「やり過ごす」を選んだのだろう。
私も、心を病んだ友人に「頑張れ」を言いたくなくて、
でも寄り添いたい気持ちは伝えたいのに、と悩んだ経験があったから、
本当に本当に感動した。とても優しい言葉だと思う。

大好きの魔法

・「ビビンバ大好き!」「シナモン大好き!」

雑談のアーカイブを聴き進めていると、
お話の中には、びっくりするほど食べ物の話題も多い。
たくさんの食べ物に笑顔で「大好き」を言う姿を見るたび、
微笑ましくて幸せになる。
話題に出たものに対して食べてみたいなーとも思うし、
私自身が色んなものに「大好き」を言うようにもなった。

ある日、いつも食べている納豆を食べるとき、
自然と「私、これ大好き……」と弱々しい声が自分から聞こえてきたとき、笑ってしまった。
忘れていたけど大好きだったんだなあ、
と思うといつもより美味しい気がした。

誰のおかげかは考えなくてもわかる。
あの食いしんぼうけものだ……!

言葉を届けたいと願うこと

自分に変化をもたらしたほどの、
まぶしい存在への感謝の言葉はすらすら出てくる。

そして、そんな言葉を届けたいと思うなら、
いくつか方法はある。(以下は活動者への例)

  • 動画や配信にコメントを残す

  • ハッシュタグを利用してツイートする

  • ファンレターを書く

私は、いつも動画や配信にコメントを残さないタイプだった。
SNSで発信したことだってない。
私が好きになるほど素晴らしい人は、
私でなくたって好きになるのだ

という思考があったのだと思う。

わざわざ私が何かを言うまでもなく、みんなが愛している。
だから言葉を届けなくても、私の好きな気持ちをそっと大切にするだけで充分だ、と。

けれど一度、私が挙げた食べ物の名前に対して、
「大好き」と笑ってくれたら、
どんなに幸せだろう?
と夢見てしまったことがある。

お察しの通り、そんな気持ちからのコメントは、
読まれなかったときにほんの少しの寂しさがある。
「受け取られないであろう言葉」に慣れれば、
そんなことはなくなるのかもしれないけれど、
私はおこがましくも自分の言葉に愛着があるので、向いていないな、という気がした。

それに、何を言うか考えている間に、
獣の言葉が耳から通り抜けてしまうような感覚もあった。
本末転倒だ。私は認められたいのではなく、このいきものを見るのが幸せなのだから。
そのため今は、ほとんどの時間を聴くことや考えること、または手だけ別の作業をすること等に使っている。
(それでもごくまれにコメントしてしまう。ぶれぶれ……)

いつかとびきり素敵な言葉を思いつけたら、ファンレターを書きたい。

美味しいを続ける

私はこの謎のいきものに出会ってから、
英語を勉強したいとか、
本をたくさん読みたいとか、
色々なことへの意欲が復活した。
それに、食べ物を選ぶとき、わくわくするようにもなった。

どんな形の、どんな気持ちの推しであれ、
人を良い方向に変えるのは、素晴らしいことだと思う。
変える側も、変わる側も同様に素敵だ。

あの白いいきものが毎日を幸せに過ごせますように。
美味しいものをたくさん食べて、暖かい布団で眠って、にこにこしていますように。
そう願えることを幸せに思って、私は今日も美味しいものをたくさん食べて過ごしています。


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