コミュニティベースの学習塾を作ってみよう
こんにちは。
学習塾ブランチの西原です。
これから学習塾業界どこに向かうのか、自分たちはどこに向かうのか、つらつらと書いてみました。全くまとまっておりません、、お目汚し失礼いたします。
1.8年前から変わらない塾業界
私が学習塾ブランチを立ち上げたのは、8年前。
当時27歳。
子どものころに塾に通ったことはありません。大学時代に友達の紹介で繁忙期だけ塾講師のアルバイトをした程度。
業界未経験の私はとにかく情報を集めました。
フランチャイズのセミナーでブースを片っ端からまわり、見学に行けるところは教室見学させてもらいました。
どこの塾さんも自社のPRポイントを熱く語ってくださるのですが、正直なところ違いが分かりませんでした。(それだけ成熟している市場だということ)
お偉い方と会うと必ずしていた質問があります。
「塾業界は成熟し飽和状態だと思いますが、今後どのようになっていくとお考えですか?」と。
明確な回答をもらえたことはなく。
唯一、記憶に残っているのは「個別と教室型のハイブリット」という単語。
「それは今の話やん!」と心の中で突っ込んでいたのを覚えています。
で、今。塾業界に身をおいてみて思うことは、この問い自体がちょっとズレていたのだなと。すみません。。。
学習指導要領が劇的に変わることがないかぎり、やるべきことは大きく変わらない。変えられない。学習法がちょっと変わるぐらい。
だから、変わらないのではなく、変えることを求められていないというのが正しいのかもしれません。
当時、変な質問で困らせてしまった皆様失礼いたしました。
2.EdTechで何が変わったのか
数年前からEdTechという言葉がはやり、教育系スタートアップもたくさん出てきました。
公教育まで含めると、幅が拡がりすぎるので、こと学習塾業界について言うと、AIによる最適化・効率化の流れが一番大きいかなと思います。
塾のチラシにも「AI」の文字が入っているものが増えてきました。
AIといっても様々で、「いや、それは違くない?」というのも多くありますが、やっぱり主流はAIによるアダプティブラーニングサービスです。
生徒の学習履歴から、その生徒に最適な学習プランを提示する仕組みです。
私たちのチームにもエンジニアがおり、大学との共同研究も行っていますが、学習データからの成績測定や学習計画の生成はもう成熟しかけているかなと見ています。苦手レコメンドぐらいだったら簡単に作れてしまいます。
学習の個別最適については、もう出来上がったと見て良いと思います。
なので、塾講師歴20年のベテランとAIツールを使った大学生のアルバイト講師が立てる計画に大きな差異はなくなってきました。もう数年すると、それも逆転するかもしれません。
現場で指導していても思いますが、その生徒のすべてのデータを参照したうえで出した結論ではもちろんありませんから、どうしても思い込みが入ってしまい、見立てを誤ることもあります。この分野では、膨大な教示データを学習したAIには勝てないなと率直に思いますし、AIに任せた方が良いところです。
特に個人塾はなおさらです。毎年50人×20年だとしても1000人のデータベースしかありません。たった1000人です。
塾向けのツールとして展開されているAI教材は1年でその何倍、何十倍もの生徒の学習データを記録します。しかも忘れることはありません。
なので、長年の指導実績というのはもうPR材料にはなりません。(心理的な安心感は生むと思いますが)
3.今後どこに向かうのか
この業界の方々が今何を考えているのかは分かりませんが、
私たちが向かう方向性はある程度見えてきています。
キーワードは「コミュニティ」
学習の効率化・最適化が一般的になったあとの世界。
そこでは何が求められるのか。
どこの塾に行っても学習効果はあまり変わらないとなったとすると、
何を基準に選ぶようになるのか。
私たちは「環境」になると思っています。
環境と言うとハード面が思い浮かぶかもしれませんが、
ハード面は正直なところ、あまり関係ないです。
私たちが運営している学習塾ブランチは地域の遊休スペースを活用して展開しているので、ハード面は全く整っていません。
それでいて特に困ることはありません。
私たちが考える「環境」を構成する大きな要素は「コミュニティ」です。
どういう関係性の中に身を置くかが大切になってくる時代だと思っています。
どこで学ぶかではなく、誰と学ぶか、誰に学ぶか。
それは、リアルでもオンラインでも同様の流れになってくるのではないかと思っており、自社のシステム開発の方向性も「コミュニティ」に向いています。
システムでコミュニティと言えば、SNSをイメージしがちですが、それが全てでも無いと思います。
大事なのは所属感。
どこに自分は所属しているのか。
それをどう作っていくか、今の最大の関心毎です。
コミュニティについては、また今度書いてみようかと思います。
とりとめもない文章になってしまいましたが、
お付き合いいただきありがとうございました。