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COKOOZ合同会社の創業と理由

創業の背景と考え

会社を立ち上げる動機は多岐にわたります。初めての情報システム会社を離れ、データ分析の分野で四半世紀を過ごしてきましたが、その間に直面する問題は変わっていないと感じてきました。データの活用や現実を知って、効果的に取り組めば、日本の企業がもっと競争力を持てると信じています。

20年前に自分が担当したセミナー資料を見返すと、「データ分析の役割が増大する」「データの整備がキー」「データマイナーが重要な職業になる」「決定木やニューラルネットの活用が求められる」という内容が記されていました。現在、用語や技術は進化しているかもしれませんが、中心となる課題は今と変わっていないのです。

近年、CPUやネットワークの進化により、大量のデータをクラウド上で処理することが容易になりました。しかし、これをビジネスの現場で十分に活用している企業は、一部の例外を除き、まだ少ないと感じています。

テック大手、GAFAMを筆頭に、多くの企業がAIや機械学習をプラットフォーム上で導入しています。これらの仕組みは先進的な人材がこれらを活用しているものの、退職により業務が継続できないケースが見受けられます。さらに、経営陣や管理職が変わると、システムや業務内容がゼロから見直されることがしばしばです。

結果的に過去20年で人が変わっただけで、本質的な進展が見られない現状が続いているように思います。

問題点とは?

一般的には「データ分析の専門家が足りない」と言われることが多いですが、実際には日本には非常に優れた人材が豊富に存在しています。問題点は、才能ある人材を十分に活かして、仕組み化されていないことです。多くの人がデータ分析に対して高い興味を持ち、熱心に学ぶ姿勢も見られます。

それでは、実際の問題点は何なのでしょうか?

データ分析に対して、「一定の手法」「正確な答え」といった「正しい方法」があるとの考えが根付いています。一部のシステムやコンサルティング方法では、このようなアプローチが有効であるかのように伝えられていることもありますが、実際の業務では一方的な手法は通用しづらいのです。

データ分析は個々の創意工夫を引き出すものであり、既存の枠組みや方法に囚われることで、新しい発見やアイディアが生まれにくくなってしまう可能性があります。そして実務に組み込むにはかなりの大変さがあります。

経営者や管理職、そして専門家たちが、決められた手順にとらわれず、より柔軟で創造的なアプローチでデータ分析を行う必要があります。この点において、LLMの取り組みには大きな期待を持っています。

何を重視して進めるべきか?

データ活用をより効果的に進めるための方針を考える際、以下の要点を意識することが重要です。

  1. 管理者・トップ層がデータの活用を促進・指示する。

  2. 実務レベルでデータ利用し過剰な技術的アプローチは控える。

  3. 小規模から始めてデータ利用を業務に組み込み、リスクを抑える。

  4. 用語やコンセプトを明確化し、データ中心の判断を基盤とする。

  5. 業務をツールに適応させ、必要な部分はAPIなどの連携でカバーする。

上記は一つの視点に過ぎません。無数の方法やアプローチが考えられます。多くの場面で、「機能や形式、手続き」がリスク軽減のために重視されることがありますが、「正しい手続き」が創造的なアウトプットを得ることを担保することはありません。
過度な慎重さが新しい価値を生む機会を阻害することもあるのです。その結果、何も実現しないまま終わることも散見されます。バランスが大事です。

今後の展望

多くの場面で、経験が不十分だと感じると、保守的な意思決定が優先されることがあります。しかし、答えの出ない問題に挑戦することも多く、実際に試みてみるまで、その結果は見えてこないのが実情です。

こうした状況で、「2週間でその案は実現可能です」「それは難しいので、違う方法でのアプローチを考えた方が良いかもしれません」「その施策を進めるためにCDPの長期開発は不要です」というようなアドバイスがあれば、新たな挑戦への励みとなるでしょう。

COKOOZでは(といっても私一人の会社ですが)、利用できるリソースや予算を考慮しつつ、一歩ずつ成功を積み上げていく形で、効果的なデータ活用のサポートを提供していきたいと思っています。何か新しい試みを検討中で、アドバイスや意見交換を希望する方は、お気軽にご連絡ください。

COKOOZの名前の背景

COKOOZ(コクーズ)という名前は、私が、お寺や仏像が廻りが好きということに関係しています。自分が丑年に生まれですが、守護菩薩は「虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)」です。

虚空蔵菩薩は「宇宙の全てを包含し、無尽蔵の福徳と知恵を持ち、その恩恵を絶えず生きとし生けるものに与えて願望を叶える」とされる菩薩です。莫大なデータの空間、インターネット、SNS、データ分析、ChatGPT、そして多くの企業のお手伝いをして願いを叶えるという哲学にも通じると感じています。

世の中には数え切れないほどの知識・知恵・智慧がありますが、単にそれに出会えていない・知らないだけで、内容は思ったより単純だったりします。知るだけで急に視界が開けることもあります。

このCOKOOZという名前は、後付けのように思えるかもしれませんが、この哲学を持って、より良い未来を築くための活動をしていき、色々な企業のお手伝いをしていければと考えています。

COKOOZ合同会社 代表 東一成

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