Mother の最初のやつ
糸井重里のやつね。
途中から激しいネタバレ。未プレイなら読まない方がいいよね。誰も読んでないとか言うなよ?言いそうな顔してるのは分かってるんだからな。(マザー風)
「エンディングまで泣くんじゃない、お前はもうほんと、なんでもないような事でメソメソベソベソとね、晩御飯に好きじゃないオカズが出たくらいで泣いてんじゃないよもう、あ、ちょっと、あんたどこ行くんだい?あんたも叱っておくれよ、これじゃ立派な大人になれやしないよ、ほらもうこうやってゲームやってるだけでも敵が強くて半ベソなんだから…ちょっと奥さん!奥さん!なんだい?あたいに用かい?そうですよ、あーたに言ってるの、これは落語じゃなくてキャッチコピーなんだからそんな干瓢を丁寧にほぐしたみたいに長ーくやっちゃあ駄目なんですよ!そんな事言われてもあたしゃあ知らないよ、このタケ坊の将来がかかってるんだから、情けない子に育ってほしくないのが親心ってもんでしょうよ?あんた子供は?ああ、うちにゃあまだいませんけどね、その前に女房がいないってんでね、以下略長介」
というようなキャッチコピーも有名なあのマザー。
コピーライターの糸井重里が作ったゲームって事で話題になったマザー。
このキャッチコピーは糸井重里作じゃなかったとかなんとか。
「名作保証」
このキャッチコピーも名作だし、これはまさに糸井節って感じがする。
ちなみにゲームの内容もキャッチコピー連射っていうか、ふんわりしたイメージの羅列っていうか、〇〇が〇したから◯ったのだ!みたいなところがなく、なんとなく旅に出るし、世界を救おうと決心したりはしないし、なんか敵がいるから負けず嫌いによる惰性で続けてますみたいな展開。
アナが親を探すの手伝ってって言ってくるところが冒険の目的みたいなとこに触れる唯一のとこかも。
主人公の旅立ちの動機自体も主人公のマザーが「まあ若いから旅立つよねしゃーないよね」ぐらいの事を言う程度。
ロイドはいたっては今の環境がやだってのと、主人公といたらロケットぶっぱなせるぜ!って思ったら巻き込まれたぐらいのw
ここまで言うとついでに言うしかないが、テディが参加する理由は何も無くないか?
特に理由無く適正が無いのに同行してるロイドに「お前は向いてない、おれが行く」ってそれだけだしw
(ここには実はマザーの核心と言える重大な要素が潜んでいる。むしろ潜みきれずはみ出ている)
余談であるが、マザーシリーズにはなぜか拳を握りしめて歯を食いしばって泣いてしまう何かがある。
余談であるが、各地のやつらが部分的に持っているメロディを繋ぎ合わせて一つのメロディを完成させるという、紋章集め(あ、はみ出た!)要素があって、この集まった曲はEight Melodiesというそのままなタイトルでおれはこれを一生忘れないだろう。
顔だけ見て「わぁ美人!」みたいなのはなんかピンと来ない。音楽にも同じ事を思う。まあなんとなく察してくれ。
このゲームが好きだからそう思うんでしょ、だったらカオダケミテビジン式じゃないじゃんって言われそうな場面だが、CMで流れてるこれにガシっとイカれて「むぐむむむぐ…」ってなったんだから仕方がない。
はい余談。
あとデパートの曲がめっちゃいい。めっちゃマザーを感じる。
まあ全曲第一印象もしばらく一緒に生活してからも名曲だらけとしか言いようがない。
閑話休題。
本題に戻る。
テディってなんなん?なんのためにいたん?
って思わなかった?
ピッピは分かるんよ。分かるかな?
ピッピは甘酸っぱい。
あ、ちょっとピッピは置いとく。
パーティに加入するメンバーは以下の通り。
主人公、メガネのメカオタクロイド、協会の超能力娘アナ、ゾンビに誘拐されて墓場にいるくせにピンピンしていてすぐ抜けるくせにレベラーゲするとやたら育つピッピ、なんかそこまでの話の流れとは違うとこで唐突に加入し主人公とのレベル差がかなりあってもフィジカルで優位に立ってしまうテディ。
子供一人でボロのバットか良くていいバット片手に、ゾンビだらけの墓場に助けにきてくれる主人公はとてつもなくかっこいい。
あのゲームの雰囲気だとそう感じにくいかもしれないが、こんなローレシアの王子みたいな(わあ!はみ出!)凄まじい少年、しかも人(に限らず相手)の心が分かる男(てれぱしぃ♪)が、助けに来たらそりゃ好きになるわ。
「この人…あのエンカウント率の中を銅の剣すら持たず布の服のみでここまで…うひゃへほりらへさたよのことめ)!!!!」
いやそんで、このピッピは命の恩を売った相手でもあるし、選択肢次第ではまさにロードと言えるこのローレシアな主人公の命を救う事にもなる。
駆け出し主人公としては、初めて勇者として活躍したその時の姫を憎からず思っておかしくない。日本語はややこしい。
このゲーム、会話における選択肢はそんなに多くない。単発じゃなく連発するのはピッピとアナだけかも知れない。
ドラクエ5が出るのはまだ先。
アナの時のあの選択肢はピッピありきだったのか!と今思った。
テディの「おまえらふたりでいたいんだろ、おれはこっちのソファでねてるよ」からの、
しずかね、おどりましょ
「の後で」
わたしのこと、すき?
小学生なんだけどな。
テディの存在意義の一つはこれか。
この場面のためか。
ロイド「んーーー、おなかいたい」
でもイケるのか。
いや、子供の知らない世界を知ってるテディが促すところが、オトナカイダンキミシンデレ的な効果か。
ロイドは、
サマルトリアの王子である。
サマルトリアの王子は、
大抵死んでいる。
サマルトリアの王子は、
特に役に立たない。(ベギラマを覚えた瞬間はちょっと評価が違う…でも生きていなければ呪文も唱えられない)
サマルトリアの王子は、
(スヌーピーファンが作ったかのようなマザーの世界観を好むタイプには特に)何気に人気があり、可愛がられ続けている。
ロイドってなんですか?
サマルです。
しかも、呪文要素をローレに取られたサマル。
そこでボムとか火炎放射器とかね。
ははは(笑)
マジカントでもらえるアレらなんかも、その時点では一人で、持てる数がアレすぎるから捨てられるわ効果も微妙だわで、「特技キャラ」としての活躍も世間であまりしていないと思われる。
メガネオタクられっ子。
わけも分からず巻き込まれて三人で非常に危険な旅してたら、他二人がくっつくのくっつかないのってなってる。
悲惨。
しかしその感じこそサマル…というか、糸井式に縮合、重合を経たポリサマルであり、それこそがロイド。
テディは強い。テディこそまるでローレ。
ポリサマルが復帰した時の戦力的ガッカリ感と、「え?え?なんでテディ?なんでこいつと急に?え?なんで四人パーティでいかないの?え?格ゲーの画面端みたいなもん?え?え?」が続いた後の凄まじいカタルシス。
これらは糸井重里による、サマルマニア育成の儀式である。
断言しよう。
マザーとは、ドラクエ2ネタの同人作品であり、サマル沼に多数を落とし込もうとする罠である。
マザーに毒の沼地要素が無いのも、糸井が毒の沼地ゲーの中に毒の沼地ってなんだよ!やりすぎか!とセルフツッコミを入れたせいである。(という人もいる)
とにかくサマル的なものを愛でようというのがマザーである。
いちごとうふ
ほらサマル感。
ほらほら!
マザーの唯一無二の武器はテキスト。
人々のセリフ。
マジなようでどこかスカした、真剣勝負の中で「わーまたやられたぁ」みたいなサマル感。
それが即ちマザーの味、マザーの魅力と言われているものと等質なのである。
マザーというタイトルはジョン・レノンのパクりかよって作中でセルフツッコミが入ってたが、さすがにサマルとサマル布教でゲーム一本作ったとは言えなかったようである。
そういえば、堀井御大もDQ4でDQ2オマージュをやってた。ちゃんと2章で。
FC版のベホマラーをやれという場面で単体ボスキャラにザラキ連発するアレ。
あれにも油断がならん。
あれがDQ2オマージュならクリフトはサマルオマージュ。
堀井自身も糸井のマザーと同じ事をしてしまっていたんじゃないのか?
「敵との戦闘で成長していくんだから初見のボス相手には変な行動しても仕方ない、仕様です」
そうか?
所見のザコがあとメラ一発で倒せるって時にはメラミじゃなくメラを使うような事があるだろう?
怪しい。
それを言うならDQ3の遊び人にもサマル臭が受け継がれていないか?
話がそれまくっている。
まとめて終わろうと思う。
ロイドはサマル。
むしろ、マザーはサマル。
もう分かったろ?
サマル→ザマル→ひっくり返すと…マザー
な。