英国の君主シリーズ チャールズ2世復刻コイン
イギリス造幣局から新たなコインが発行されました。英国の君主コレクション「チャールズ2世」の復刻コインです。本コインはヘンリー7世、ジェームズ1世、ジョージ1世、エドワード7世、ヘンリー8世、チャールズ1世に続く7番目の英国の君主コインコレクションです。
本コインのデザインは5ギニーのデザインで採用されているジョン・ロティエのデザインが採用されております。
チャールズ2世デザインのコインはトーマス・サイモンデザインのコインも発行されております。こちらもぜひご覧ください。
チャールズ2世の生涯
チャールズ2世は、イングランド、スコットランド、およびアイルランドの王として、1660年から1685年まで統治しました。彼はチャールズ1世の息子であり、彼の治世はイングランドの歴史における重要な時期である"復古(Restoration)"期を含んでいます。
チャールズ2世は1630年に生まれました。1642年に始まった一連の内戦(英国内戦)により、彼の父であるチャールズ1世は1649年に処刑され、モンク(後のアルベマール公ジョージ・モンク)に率いられた共和国派によってイングランドは共和国となりました。チャールズ2世は若干年間、ヨーロッパを放浪しましたが、1651年にイングランドに侵攻を試み、しかしウスターの戦いで敗れて再び亡命を余儀なくされました。
しかし、1658年にオリバー・クロムウェルが死去し、その息子リチャード・クロムウェルが後継者として挑戦するも失敗したことで、王政復古の機運が高まりました。1660年、ジョージ・モンクの支持を受け、チャールズ2世は王位に戻ることを宣言しました。これが「王政復古」の瞬間となり、彼の治世はこの名で広く知られています。
チャールズ2世の治世は、科学、芸術、文化の発展という観点から「メリー・イングランド(陽気なイングランド)」とも呼ばれました。彼は王立協会を設立し、科学の発展を奨励しました。また、演劇が再び公に認められ、女性が初めて舞台に立つようになったのもこの時期です。
チャールズ2世は政治においても影響力を発揮し、議会との力関係を巧みに操り、王位の権威を確立しました。彼の治世は、「カヴァリアー議会」と呼ばれる王党派の強力な支持を背景に、王権の確立と議会の権限を制限する政策を推進しました。彼は1685年に死去しましたが、その業績と影響はその後も長く続きました。チャールズ2世は、英国の歴史における最も鮮やかで個性的な王の一人として記憶されています。
発行されたコインの規格
今回発行されたコインは1,2,5,10オンス銀貨、1,2オンス金貨がそれぞれ発行されました。英国の君主シリーズコインは通常のシリーズよりも発行枚数が少なく希少度が高いです。
歴史的にも大きな転換を果たした人物の復刻コインとなります。希少度も高く、特別なコインを手に入れ、英国の歴史を感じてみてはいかがでしょうか。BASEでも販売しています。