【敵情視察】交流戦前にパ・リーグの現状を探ってみよう②〜交流戦のカギ "指名打者"を考える〜
おはようございます、たねです😄
いよいよ間近に迫った『日本生命 セ・パ交流戦 2022』
前回のnoteでは、昨季の交流戦順位と、今季ここまでのパ・リーグの成績を振り返りながら、投高打低のパの現状についてお話しました。
今回のテーマは「指名打者」
『日本生命 セ・パ交流戦 2022』では、例年通りパ・リーグ球団の主催試合のみ、DH制が採用されます。
DH制の無いセ・リーグ球団にとっては、パの主催試合で誰をDHに置くか、打順をどう組むか。パ・リーグ球団にとっては、普段DHで出場している選手の起用法や、投手系統や代打・代走のタイミングをどうするかなど、両リーグともにリーグ戦とは異なる戦略が求められる難しさがあります。
"DH今村事件"のような凡ミスは置いておいて、交流戦の勝敗を大きく左右しうるこの「指名打者」の存在。
今日は、今季のパ・リーグにおけるDHの成績や、チーム毎の起用傾向などを参考に、指名打者の使い方について考えてみたいと思います。
2022シーズン 球団別 指名打者成績
まずは、今季ここまでDHでチーム最多出場の選手と、その成績を調べてみました⬇️
※成績は先発DH出場時のみ(5/18時点)
楽天:マルモレホス
73打席 .266/2本/7打点
ソフトバンク:柳田悠岐
82打席 .319/5本/19打点
西武:山川穂高
64打席 .304/7本/16打点
オリックス:吉田正尚
58打席 .279/2本/9打点
ロッテ:レアード
156打席 .204/4本/18打点
日ハム:ヌニエス
71打席 .221/0本/5打点
今季DH固定はロッテ・レアードのみ。他にほぼ定位置と言えそうなのがSB・柳田。日ハム・ヌニエスも出場試合ではDH起用が多い印象。西武・山川は怪我の影響で、リハビリ的にDH起用が多くあったものの本来は一塁想定だと思っていて、今季ここまでは、西武やオリックスを筆頭に怪我や567等の離脱など戦力が揃わないチーム事情が色濃く出ています。多くの球団で流動的な起用となっている印象が強い現状です。
ちなみに、守備についた場合よりDHでの成績が上回っているのは、柳田のみでした。
多様化するDHの使い方
かつては長打に特化した助っ人外国人や、パワーヒッターをDHに置き、本格派の投手に対して力と力でぶつかり合うような試合が多くみられたパ・リーグ。しかし昨今は、なんだか様子が違う…?
大谷翔平は特殊な例ではありますが、DH制のあり方、起用方法は年々多様化しているように感じます。上記6人を参照しただけでも、単に攻撃力UPだけでない、様々なチーム事情が関係していそう。ここ2シーズンであれば567も大きく影響していますよね。
私が思うDHの起用パターンは大別するとこの5種類。
A:打撃集中タイプ
B:守備強化タイプ
C:怪我・疲労考慮タイプ
D:若手育成タイプ
E:データ重視タイプ
Aは主に長打期待の助っ人や経験の浅い若手スラッガーなどを守備負担なしで攻撃に参加させ、その打力を最大限に生かす。一番オーソドックスな従来型起用。
Bは多少Aと被るんですが、打撃○守備△な選手をDHに回して、守備◎な選手をポジションにつかせることで、守備力を強化するのが狙いの起用。
Cは怪我や疲労を抱える主力選手の負担軽減を目的とした起用。故障明け・567明け選手のリハビリ的な意味合いでも有効。
Dはポジションが被ってスタメン起用しづらい有望な若手選手に打席を与えるためのDH、あるいは守備につかせるために同ポジションの主力選手をDHに置く起用。いわゆる"育てながら勝つ"ためのDH活用術。
Eは相手先発の利き腕や左右の被打率、過去の対戦成績など、データに基づいた投手攻略のための最善策としての起用。1番戦略的な要素が強い起用法かもしれない。
ヤクルトの指名打者を考える
さて、ここからが本日のメインイベント!
我らがヤクルトスワローズが交流戦のパ主催試合でどんなオーダーを組むのか?先程挙げた5つのタイプに当てはめながら、自分勝手に考えていきたいと思います。
考察に先立ち、交流戦の試合日程を確認してみましょう。
DH制を用いることが可能なのは、楽天戦・オリックス戦・ソフトバンク戦の3カード。恐らく相手エースが投げてくるであろう週末の試合にあたるのが、楽天戦・ソフトバンク戦となります。
ヤダー😫上位2チームじゃないかー😂
参考として、昨季日本シリーズでのDHはどうだったか見てみます。日本シリーズ第6戦でのスタメンがこちら⬇️
守備不安のあるサンタナを指名打者に。代わりに右翼にはチャンスメイカーの宮本を入れた。これはAタイプとBタイプの両方を網羅した布陣だったと言えると思います。
今季もサンタナがチームに居ればこの形だったろうなと思うのですが、残念ながら現在長期離脱中😢実際、サンタナが離脱したことで、今季のヤクルトはここまで5番打者問題が深刻化し、現在の貧打に至っています。昨季のような上位から下位まで切れ目のない打線には程遠い状態😰
では、早速タイプ別にヤクルトの指名打者考察を初めていきましょ!
A:攻撃集中タイプ
この場合考えられるのは「DH:オスナ」
代わりにファーストは宮本、2番手で荒木。2軍で好調の選手(松本友・西田など)の可能性も0ではないけど、現状1番手は宮本丈だと思います。
B:守備強化タイプ
現状守備の穴と言われそうなのは、ショート長岡とサード村上かなと。ただこの2人を守備から外したとして、代替となる守備◎な選手が現状見当たらないし、2人とも守備経験を積ませたい選手なので、現実的ではない気がします。
強いて言うならAタイプの「DH:オスナ」が多少当てはまりそう。
C:怪我・疲労考慮タイプ
これは2パターン考えられるかなと思っています。リーグ戦でも休養を与えながらの起用となっている青木と中村です。
まず「DH:青木」の場合は、レフトに5月絶好調の山崎晃大朗を固定。逆にライトを右投手なら太田、左投手なら濱田を流動的に起用することが想定されます。
次に「DH:中村」の場合、スタメンマスクは内山壮真。この起用は次に挙げる"若手育成タイプ"にも該当するかな?と思います。
D:若手育成タイプ
これも2パターン考えられるかなと思っていて、まずは上記の「DH:中村/捕手:内山」
もう一つは「DH:青木/左or右:丸山」
イースタンで.306と結果を出し始めているのが、ドラ2ルーキーの丸山和郁。ここ数試合は1番センターとして出場し打撃好調。盗塁も7でリーグ2位と持ち味を発揮してます。
巨人・大勢や赤星、中日・鵜飼、広島・末包や中村健など、他球団のルーキー達が素晴らしい活躍を見せる中、新卒ルーキーという部分でかなり出遅れているスワローズ。この交流戦あたりから丸山くんが1軍に上がってきてくれないかな?と期待してるんです。
8番9番あたりに入って上位に繋いでくれると、塩見&山崎と共に、足を絡めた機動力野球の形が作れそうだよね?
E:データ重視タイプ
これに関しては、私がパの投手のデータを把握できてないので、誰がどうとは全く言えないんですが(笑)
ご承知の通り、スワローズはデータ分析とミーティングを徹底し、チーム全員で攻略していくスタイル。相手先発に合わせて、データありきで流動的にDHを活用するパターンが、もしかしたら一番チームカラーとマッチするのかな?と思っています。
また交流戦ということを考慮し、2軍から内川や坂口など、パ・リーグ経験のあるベテランを上げて指名打者起用も多少は考えられるかもしれません。
ここまであれこれ考察してきましたが、つまるところ軍師・高津臣吾の兵法は、ファンの2歩も3歩も、いや10歩くらい先を読んで展開されていくので、端的に言うと「蓋を開けるまで分からない」んですよね😅←コレやった意味とは…。
どんなDH起用を見せてくれるか、交流戦が益々楽しみになったので、私の中では有意義な時間だったということにしておいてください(笑)
DH制の恩恵を受けそうなセ・リーグ球団No. 1は…?
最後に、DH制があることで攻撃力アップが期待出来そうなセ・リーグのチームはどこなのか?私なりに考えてみました!
読売ジャイアンツ
これはもうぶっちぎりで巨人でしょう。DH:ウォーカーでほぼ決定じゃないですかね?
坂本はフリー打撃を開始し、今日あたりから2軍で実戦復帰するみたいなので、状態次第では交流戦後半くらいに1軍合流するかもしれませんが…。どちらにせよ、守備で代替候補となる選手もしっかり居ますし、さらなる長打力UPが期待でき、DHを一番上手く得点力に繋げられそうなのは巨人だと思います。
567離脱者が戻りつつある中日も、スタメンは無理でもDHなら早期復帰が叶うという意味で、その恩恵を受けられる可能性が。
DeNAは戦力が揃っていれば爆発力が期待出来たとは思いますが、そもそもベストメンバーで戦えた試合の方が少ない離脱者続出の現状では、上手く機能しない可能性も。
もちろんパ・リーグほど顕著ではないだけで、セ・リーグも投高打低の傾向はあり、各チームDHを駆使することで得点力UPが望めそうだなと思っています。どんな起用法で交流戦に挑むのか凄く楽しみだし、全日程終了した次点で、どのチームが一番DHを上手く使えたか検証してみるのも楽しそうです😊
ここまでのお付き合い、ありがとうございました🙇♀️
もし交流戦までに時間が取れれば、対戦相手となるパ・リーグ6球団の現状確認もしたいなと思ってます。
それでは、また👋