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あの頃の旅〜秋田・青森五能線の旅編③〜

①と②はこちら。



三日目の朝。

快晴!!宿の窓から見える岩木山の美しいこと。

朝ごはんも美味しかった〜。

岩木山神社前に宿を取ったのは、人の少ない朝に神社散歩をするためでもあったので、腹ごしらえ後早速出かけます。

写真じゃ伝わりにくいけど、神社の後ろにどでかい山がある風景が壮大で良いんですよ。

ちょっとぼこぼこしてる参道の岩も趣があって良い。
スマホカメラのワイドモード大活躍。
木もでっけ〜!最高〜!

この当時は、個室にいるとき以外は常にマスクをしていたけど、こんなに人いないなら必要ないね!?と今更気づいてマスクを外した。その瞬間、朝露に濡れた緑の濃い香りが肺を満たして、なんとも清涼な気持ちになった。自然って目だけで楽しむものじゃないんだよな、という当たり前のことを改めて思う。

爽やかな気分で散歩を続けていると、視界の端になにか動くものが見え、目を凝らすと…

リス!!!!かわいい!!!!
一生懸命穴掘って、木の実?を隠してた。かわいい!(可愛い生き物は何しててもかわいいの法則)

しっかり癒やされた後宿に戻りチェックアウト。ロケーションがよくて安くて接客も良くて温泉まであって、素敵なお宿でした。お世話になりました。

弘前駅方面へのバスを待っていたら、同じくバス待ちのマダムたちが「昨晩は寒かったからストーブ出したわ〜」と話していた。やっぱりあの寒さは地元民的にもキツかったんだ。心の中でマダム達に「だよねわかる〜」と相づちを打つ。

弘前着!

りんごの町アピがすごい。

駅前の観光案内所で電動レンタサイクルを借り、まずは藤田記念庭園で美しい日本家屋と庭園を楽しみます。

“財力” is パワーって感じだわ。
こんなとこにもりんご。
広すぎる…。ちなみに庭からは岩木山も見えます。


敷地内にある洋館はカフェになっていて、大正時代の趣きをそのままに残した空間でお茶が楽しめます。贅沢すぎるやろ。

大正浪漫喫茶室。

弘前市はりんごの町としてまちづくりに励んでいて、弘前観光コンベンション協会が発行する「弘前アップルパイガイドマップ」には弘前市内40店舗ものアップルパイが掲載されているという力の入れっぷり。この町、りんごに対してガチすぎる。
そのマップに掲載されているうちのいくつかのアップルパイを、このカフェでは食べられるようになっているんです。

どのアップルパイも個性があって悩む…。
ピーターパン洋菓子店のアップルパイを選択。甘さが上品で、すっっっごく美味しかった!!
おまけでもらったクッキー。うれしい。

続いて弘前公園(弘前城跡)へ。

今や懐かしいソーシャルディスタンス。こういうひと工夫凝らしたご当地もの(?)もあちこちで見られましたよね。

弘前市内には、日本近代建築の巨匠・前川國男の手掛けた建築物が複数残っており(彼のお母さんが弘前出身という縁があるらしい)、この公園敷地内にある弘前市民会館もそのひとつ。

ヒェ〜〜〜美〜〜〜〜。

こんな美しい市民会館が存在するのかよ…。弘前市民が心底羨ましい。

せっかく来たのでお城も見に行く。
弘前城は天守の土台の石垣工事のため、天守部分のみを一次的に別場所にずらし、石垣の修復後に元位置にドッキングする工事を進めている最中だそう。そんなことできるんだ…技術やば。

天守仮置き場。もとの位置に戻るのは2025年を予定してるとのこと。
天守閣(仮)から臨む岩木山。何度見ても美しい山。
公園内の池もきれいだね〜。

他にも、弘前はレトロな洋建築が多く残るという点でも魅力的。なぜこんなにも洋建築文化が広まったのか。観光情報サイトにはこんなふうに書かれている。

津軽藩の城下町弘前は、明治以降「学都 弘前」を目指し教育に力を入れてきた。
外国人教師を招いたことで早くからキリスト教も伝わり、文明開化の波にのって独特の洋館が造られたという。

『弘前観光情報サイト きてみて、ひろさき。
ここみて、弘前』より

つまり先進的でハイカラなまちだったということですね。(ざっくり解釈)
多くの建築物が状態の良いまま残るもうひとつの理由として、この町が第二次世界大戦の戦火を免れた場所であったということもあるそう。なるほどな〜。
当たり前だけど、戦争って文化や歴史を遺すことにも影響するんだよな。やっぱり戦争なんて最悪だよ。

青森銀行記念館(旧第五十九銀行本店本館)
思わずため息が漏れる美しさ。
丸い窓がかわいい。
洋館&ミニチュア洋館ゾーン。
これ図書館だったんですって。こんな図書館あったら毎日通うわ。
これはスタバ。全国2例目の登録有形文化財の店舗だそう。

レトロ建築を満喫し、最後の観光地へ。

弘前れんが倉庫美術館。

奈良美智さんのあおもり犬!県立美術館の方もいつか見に行きたい。
ジャン=ミシェル・オトニエルの作品。今は無き原美術館で彼の企画展を観たことを思い出した。

このときの展示は『りんご前線 — Hirosaki Encounters』。

本展は、りんごのテロワール(土壌)としての「弘前」の地に注目し、弘前ゆかりのアーティストたちの作品や当地との出会いで生まれた作品などで構成されます。
「前線」は、異なる気団の境界・交線で起こる大きな気象の変化や、運動の第一線といった意味を持ちます。この言葉をキーワードに、当地との出会いや異なる世界との交差、家族の歴史を通した自らのルーツの発見といった様々な遭遇や対時・交流から生まれるエネルギーなどについて考えます。また、自然と人工、現実と空想、近代と現代、東洋と西洋、過去と現在といった関係から、改めて風土性や場の力に関する思索を促します。

『弘前れんが倉庫美術館』HPより

展示をみて、「地域」をこんなにも美術で表現することができるんだ!とたしかに感動したはずなんだけど、当時のメモには「展示すっごいよかった!」とバカの感想文しか書かれてなくてびっくりした。(最悪)(この旅行記はそのメモを頼りに作成してます)
その時感じた細かいことが何も記録されてなかった…。今度から旅先で美術館行ったときは自分の感情をもっとちゃんとメモっておこうと大反省したのだった…。

予定の時刻より少し余裕があったので、美術館となりのカフェで遅めのランチをとる。

青森県産 豚のポルケッタ。

ガイドブックか何かで見て、美味しそうだったので注文したのだけど、これ一人で食べるサイズではないわ!ボリュームがやばい!でもすごく美味しかったので完食!!
はちきれそうな腹を抱えながらレンタサイクルを漕ぎ弘前駅へ戻る。

新幹線で帰るため、弘前から新青森駅へ向かいます。

また来ます。できれば次は桜の頃に。
駅のホームの端っこから撮影。

最後の最後でやっと美しい夕焼けを見ることができた。きれいだな〜。



新青森駅ではシュールなパネルをみたり、

めちゃくちゃ無理矢理着せられてて笑ってしまった。ちょうど三内丸山遺跡が世界文化遺産に登録された年だった。

日本酒試飲したり、

ご当地パンを仕入れ、

帰路につきました。


想定よりもかなり長い旅記録になってしまった。これぜんぶ読んだ方いるんでしょうか…もしいたらありがとうございます。
写真とメモを見返すと、当時のことがいろいろ蘇ってきて、あの頃は行くの迷ったけど、行っといてよかったわ〜と思いました。
東北方面はまだまだ行きたいスポットが沢山あるので、そう遠くないうちにまた東北新幹線に乗り込みたいです。

〈完〉

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