労務費とは

こんにちは！
コグラフ株式会社NetSuite事業部 たかい です！

最近更新から遠ざかっておりまして、久々の投稿です。

NetSuiteというERPは、さまざまな業務に関わるツールです。私たちは、そのツールの使用や導入をサポートしているので、さまざまな業務に関する知識が必要です。
NSD事業部では業務知識習得のための取り組みを実施しており、その取り組みの一環で「労務費」について勉強したので、今日はその内容を記事としてアウトプットしていきたいと思います！

労務費とは製品の原価

「製造原価のうち、労働力を消費することによって発生する原価。従業員に支払う給与・法定福利費・教育訓練費などの合計。」
【引用】デジタル大辞泉「労務費」

辞書には上記のような記載があります。
この文章をかみ砕き、労務費とは「人がモノ作りをする上で発生する原価」と解釈しました。

原価と製造原価

（１）原価とは
「製品を作り、販売するまでにかかった費用のこと＝総原価」です。その中で「製品を作る」ためにかかった原価を製造原価といいます。
※「製品を販売する」ためにかかった原価は販売費及び一般管理費

（２）製造原価とは
大きく３つにわかれます。
「労務費」→給与等、人がモノ作りをする上で発生する原価
「材料費」→素材や部品など、それらを使用する上で発生する原価
「経費」→電気代や配送料など、製造の過程で発生する労務費・材料費に含まれない原価

労務費と人件費の違い

労務費＝人にかかるお金＝人件費のこと？
という疑問が浮かぶ方もいるもしれません。

そもそも人件費とは「企業にかかる経費のうち、人全般に関わる費用」
です。具体的にあげると企業が従業員に払う給与やボーナスなど。

つまり、労務費は人件費に含まれますが、人件費の中には
「営業」の方に支払われる給与＝販売費
「事務」の方に支払われる給与＝一般管理費
も含まれています。
※P/L上では販売費と一般管理費は「販売費及び一般管理費」としてまとめて表示されます。

被る部分はあるけどそれぞれ別物、ということですね。

労務費の中身

労務費の中には、モノを作る人への給与やボーナス以外にも様々な物が含まれています。代表的な項目をご紹介します。

・賃金
正社員や派遣社員に支払われる給与などの金銭

・雑給
時給で雇用している従業員へ支払われる人件費

・退職給付費用
従業員が退職した際に支払われる金銭

・従業員賞与手当
製造部門において従業員に支払われる賞与(ボーナス)手当

・法定福利費
健康保険や厚生年金保険、雇用保険等の社会保険の内、会社が支払う金銭

労務費の種類

労務費には2種類あって、
ある製品の製造において直接的に関わっている従業員の労務費を直接労務費、直接労務費に当てはまらない費用は間接労務費といいます。

例えば、ある工場で製品を直接作っている人と、工場の機械をメンテナンスする人、その工場で事務作業をしている人がいる場合、直接労務費となるのは製品を作っている人の賃金・雑給のみで、その他の賃金・雑給は間接労務費となります。

「直接労務費」と「間接労務費」は下記のような計算で算出できます。

賃率=製造担当者の賃金÷製品製造の作業時間
※賃率＝時間当たりの作業単価
直接労務費=賃率×製品製造にかかる時間
間接労務費=労務費(賃金)－直接労務費

例えば…
今月の製造担当者の賃金：
1,800円
実際の作業時間：
90時間（直接作業時間60時間/間接作業時間30時間)だったら

賃率＝賃金1,800円÷作業時間90時間＝20円
直接労務費=賃率20円×直接作業時間60時間＝1,200円
間接労務費＝賃金1,800円-直接労務費1,200円＝600円

となります。

まとめ

今回はここまで！

読んでいただいた方に
労務費とはどんなものか少しでも伝われば幸いです。

いずれ労務費とNetSuiteの関係についても書きたいと思っておりますので
お楽しみに～！