憧れのお爺ちゃん先生
新卒一年目。教師という職業は、怒らなければ成立せぬものだと早々に思わされた。声を荒げて怒るか、ネチネチと嫌味ったらしく言うか。当時の学年団はそんなカラーだった。廊下で説教されている児童の姿を頻繁に見た。「先生、もっと言った方がいいよ。」とよく言われた。怒ることは必要条件なのだと思わずにいられなかった。
新卒二年目。この年の学年主任は、カラッと怒っていた。怒る言葉の最後に、「まったくも〜」という笑みが見られる。そんな明るい雰囲気を醸し出す人だった。昨年の環境が異常だったのだと