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今度考えたこと

大したはなしではありません。人権とかの平等に関して、思ったことがあったので書くことにしました。フェミニズムに関する問題として捉え直そうと思います。

フェミニズム自体を批判することはできません、少なくともその点は確認してください。男女二元論で捉えた時、確かに家父長制などの旧弊により、女性というだけで不平等になっている現状があります。その状況をどのように改善するか、という一つがフェミニズムで、女性権利拡大運動であるというのが私の理解です。

侵害されがちな女性の権利を確かなものにしよう、というのはわかります。しかし目指しているところは結局、男女同権であるということは確認したいところです。本当の理想を言えば、性別の壁を全て取り壊し、何もかも平等であるのが当たり前、という状況なのではないでしょうか。しかし実際には男であること、女であることといったことには差異が存在してしまいます、そこは仕方のないことです。そのような問題にどこまで我々が介入し、平等を実現するのが一番良いのか、という議論になってきます。だから限りなく平等に近しいと思えるような状態に補正することを目指すべき、と言うのが正しいかもしれません。しかし、そのことは決して男性を攻撃して良い理屈であったり、女性自身が自分の感情を安易に正当化するためのものであったりするわけではないのです。ちゃんとフェミニズムを勉強していないからなんとも言うことはできませんが。

さて、前提を確認したところで、今日ある授業で話し合ったことを話します。「女性の社会進出の実現度合いを挙げていくために、日本の政界において、ある程度性別枠を求めるのがいいだろうか」という議論でした。要は議席数あるいは候補者数において、男女の数に制限を設け、その数の上で男女同権的な状態を目指すのはどうだろうか、ということです。もちろん特に情報も与えられているわけではないので我々は手探りで議論したわけですが、大体この議論は、最善ではないにしても、候補者に関して男女同じ数を目指すべき、というあたりで落ち着きました。私の意見としては、社会が完全な男女同権に変わり、その反映として立候補者数が男女の数が同数になるなどするわけで、その時初めてその数値は男女同権の度合いを図ることができるものになりうるのです。そのため先に数字を目標に改革してしまうことは本質から離れるのではないか、というものですが、しかし政界から社会を変革し、結果的に男女平等の社会が実現を目指すことも可能であるために、その数値はあくまで機能するかわからない指標ではあると理解しつつ、究極的なものの実現のための布石であるとすることであれば、それに別段反対する理由はない、というのが妥当なところだと思いました。

ここで一つ疑問があります。男女同数を目指すことはつまり男女の壁をなくしていくことであるのに、それこそ男女差別的な発想に基づいていないか、と。男女同権を目指すばかりに、その属性を逆に強調してしまってはいないか、ということです。フェミニズムの文脈では、ここに宿命的に抱えざるを得ない爆弾のようなものがあるのではないか、と思うのです。目指すべき目標を実現するために、かえって男女を分化することになってはいないのか、と矛盾を感じてしまったのです。ここで少しそれます。LGBTQ、、にかんして、ここまではまったく無視したものとなっていたことを詫びつつ、ここでそのような人のことについても考えてみたくなるのです。性的少数者の目指す、多様な性のあり方が認められる社会を目指すことと、フェミニズムの現在の、男女二元論に基づいた旧弊を倒すためにその二元論的立場に立他ざるを得ず、結果その不平等を解消することを目指すことは対立するのではないでしょうか。知りませんけど。

しかしこの推測は家父長制の上にあぐらをかいている男性ジェンダーにとってはまあ耳のいい話ではあるんです。それは男女差別的だ、と新たな改革を潰すことができるわけですから、さも男女差別は良くない、みたいな顔をしたまま。ここが難しいところで、ぜひ大勢を巻き込んで議論してより良い社会を目指して行けたらな、とは思います。私はその用意はできています。

今日議論していてかなり面白い概念だなと思ったのは、発展解消です。これは最終的な男女同権の社会を実現するまでは弱者に有利になるように補正し、その目標が実現されつつある時に段々とその補正が必要なくなったということでなくす、あるいは自然と消える、というものです。これが私のフェミニズム的思想には欠けていました。今、必要があるために男女二元論的な立場を取らざるを得ないかもしれないのですが、社会で男女の壁がそこまで感じられなくなるにつれ、必要なくなってしまう、そんな社会がくるといいですね。

ジェンダーレス社会に関しても思うことは結構あるので、また機会があれば文章にしたいと思っています。まだ纏まってはいないので今日はこの辺りで

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