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腰下肢痛の2大要因
単に腰が痛むものを腰痛と呼ぶのに対して、腰痛に下肢痛が伴うものを「腰下肢痛(坐骨神経痛)」といいます。運動器由来の腰下肢痛の2大要因が椎間板ヘルニアと変形性脊椎症、とされています。
〇椎間板ヘルニアによる腰下肢痛 椎間板とは、椎骨(背骨を形成している24個のうちの一つ)と椎骨との間にありクッションの役割をしているもので、椎間板の中にある核が飛び出た状態が椎間板ヘルニアです。この飛び出た椎間板に神経根が触れることで、下肢症状がでます。
〇変形性脊椎症による腰下肢痛 脊椎(椎骨)が変形することで骨棘が形成され、それによって神経が障害され下肢症状がでます。
椎間板ヘルニアによるもの、変形性脊椎症によるもの、どちらも障害されているのは腰部の神経根やその周辺ですが、神経が下肢を走行しているために腰だけでなく下肢に症状がでます。
椎間板ヘルニアは若者に多く、変形性脊椎症は年配者に多いといわれます。しかし自身、腰下肢痛で苦しんだ20代後半の頃に検査をしたら、椎間板ヘルニア、骨棘共に認められました。
変形性脊椎症が起こる最たる原因は加齢ということです。歳を取らないことはできませんから、対処の仕方は「体調を良好に保つ」ということになります。
スポーツなどのやり過ぎにより起こる椎間板ヘルニアは非常に多く、症状緩和のためには必要なだけの休養を確保し、全身と局所の疲労を取り除いておくことがとても重要です。
実際のところ椎間板ヘルニアや変形性脊椎症があっても、症状がでない人も多く、また自然に(年月の経過と共に)症状が治まってしまうことも珍しくありません。変形した脊椎が元に戻ることはありませんが、突出した椎間板は白血球により貪食されて消失したり、神経が椎間板を避けて通るようになり、症状が緩和すると考えられます。
いずれにせよ、腰下肢痛の治療および予防には、筋肉を良好な状態に保つことが不可欠です。筋肉の良好な状態とは、
・柔軟性が確保されている
・筋温が確保されている
・疲労物質が溜まっていない
・血液の巡りが良い
腰下肢痛緩和のための鍼灸治療も、これらを実現させるためにあります。(※当院では以上のことと合わせて、東洋医学的鍼灸によって体質別にコンディションを整えます)
患者さん自身ができることは、ストレッチ、入浴など。しっかりと眠ることも非情に重要です。ストレッチ、入浴、そして鍼灸には、身体だけでなく、精神もリラックスさせ、そして心身ともに温める働きがあります。精神的緊張は柔軟性を消失させ、「心身の冷え」は急性慢性共にケガのリスクを高めてしまいます。
読んでくれてありがとうございます。
結局のところ局所治療だけでは限界があるということです。