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展示品を『民族的背景』からキュレーションする|アートのもつ力

おはようございます、こんにちは、そしてこんばんは。美展です。

今回は、

グローバルな世の中だからこその編集点だと思ってこのテーマを扱う事にしました。

民族的背景(ルーツ)を持つ

通りを歩いていると様々な国籍の方々とすれ違います。特にコンビニ・ホテルなど、サービス業界へ足を踏み入れると、目の前に多文化なシーンが広がります。

ここで新たな視点を加えます。
そうした光景やシーンを生み出すきっかけの一つに、ビジュアルの持つ力があります。今回は、アート作品(展示品)に注目してみたいと思います。

『落ち穂拾いたちの召喚』,ジュール・ブルトン(1859年)

そもそも美術館などの展示品には、それぞれ{誰が、いつ、どこで、何を、どのように描いたのか}歴史的背景が存在しますよね。その解説を施す人たちを、私たちの多くは知らない(知ろうと試みることさえ少ない)。
その作品の歴史的背景と同時に、『その作品とはどんな作品なのか』を解説した者の情報もまた重要であると思う。

極端な話、

権力ある者が"一律でこういう解釈にするんだ"と命を下し、そのように編纂された解説には、本当の歴史的背景を介在させることなく、受け手の私たちに記憶されることだってあり得る。かと言って、自ら展示作品の歴史的背景を調べることは骨の折れる作業だし、なんせ持続的な方法ではない。
つまりは、私たち一人一人が
その解説された情報は、確からしい』と評価できる環境を整えていけば良いんじゃないのか?
と前向きになれる。

その環境づくりに動く美術館が、イギリスにあるわけだ。テートアートギャラリーという美術館(イギリス国内に4つのギャラリー施設を展開する)。

Tate Britain
Tate Modern 
Tate Liverpool 

ここでは、
各シーズンで行われる特設展において、展示テーマにルーツを持つ(民族的背景を持つ)方たちをキュレーターとして採用したり、時にボランティアでの参加を呼びかけたりして、プロジェクトの企画からキュレーションにいたるすべての工程で彼らの意見や発信された情報が反映されることだ。

画期的な取り組みを今なお継続的に行う美術館は、イギリス国内では面的にその数は伸びている。

展示品というのは、

特に大きなメッセージを内含している。それは誰かの希望となり、何かを象徴する存在へと昇華することさえ珍しくない。ビジュアル情報だからこそ、全ての人たちが認識できるもの。時に、それは流行に沿って、社会シーンを変革するほど大きな力を持つようになる(例を挙げるときりがない。最近では、香港デモやBLMなど。アートが活用される例は、本当に挙げるとキリがない)。

今回は私たちが暮らす街において、目にする光景、そしてその形成に影響を与える展示品について取り上げさせて頂きました。また、展示品を閲覧する者の為に、その解説情報が確からしいと評価できる環境づくりの事例もいくつか取り上げさせて頂きました。

ここまで読んでくださりありがとうございます!何か感じたことなどありましたら、ご気軽に教えてください(コメント欄へも是非)。


最後に、

本日テーマで参考にした記事をいくつか掲載します。よかったらこちらもご覧になってみて下さい。


・イギリスの美術館が、先住民族アートと生態学の専門家をガイド採用

・展示品の『民族的背景』を持つキュレーターを採用

・イギリスにある、テートアートギャラリー


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