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”わたし、真似ることにしたわ”ー”そうかい、それもありかもな”

店員ー「ワタシの思いの丈を全部さらけ出してみたの。えっと今日出会った6人の男性たちにね。」
客ー「6人ってどんな奴らだ。」
店員ー「ねぇ、ちょっと酔っぱらってるでしょ。いままで、そんな攻撃的な質問をしたことないじゃない。」
客ー「心配なんだよ。おめぇはよ、いっつも会ったばかりの奴らに限って、教えを請おうとするじゃねぇか。それがおっかしいのさ。だいたい、おめぇ、毎回そんな輩から教えをもらったはいいが、もらった教えが全部違うんだから、また振り出しに戻ってるじゃねぇか。」
店員ー「まぁ、酔っぱらってるんじゃなかったのね…。そうね、今までずっとそうだったわ。でも、今回はなんか違うの。いいや、絶対に違うって言いきれるわ。だって、人生で初めて”同じ気質”の人に出会ったんだから。」
店員ー「あ、それに言ったことはあるじゃない、どうして初めて会ったばかりの人たちに意見を聞くのか。」
客ー「そんなこと言ってたか。」
店員ー「言ったわ。”何回”も。」
店員ー「まだまだ知らないことがたくさんの相手を目の前にすると、どんな人でも素直で客観的に、相手を感じ取ろうとするものよ。だからその分、知りたいことを聞くには、そんな人たちに聞いた方が、裏表ない、そして意表もついてこない、真正面の意見をもらえるじゃない。ってことを毎回いってるんだけどね、わたし。」
客ー「まいったね。覚えてないときたもんだ。許してくれ。物覚えがだんだんひどくなってきててね。」
店員ー「別にかまいませんわ。聞かれたら、答えるだけですから。ただ、覚えておいてもらえると助かる話もありますけどね…。」
客ー「ハハハハッ笑………。なんと素敵な店員さんだ。群を抜いた知性と博愛を以てした最高の店員さんだ。」
店員ー「ありがとう笑。」
客ー「で、最後の奴からどんな事を聞いたんだ。」
店員ー「あ、そうね。言ってなかったわ。でも、これだけよ。”真似てみろ”って。ただ私にとって、この言葉が一番求めてきた答えだったのかもって同時に感じてしまったわ。こんな単純なことだったんだって。」
客ー「真似るって何をだ。」
店員ー「生き方よ。いきかた。やりたい事は分かってるんだし、それに向けてどうこれから歩んだらいいのかは、同じような道をたどってきた人生の先輩の道を同じように辿ってみるってことよ。」
客ー「おぉ、これまた大胆だな。ってことはやめるのか、ここの店員。」
店員ー「いいえ、やめないわ。私が参考にしようとしてる女性も、昔店員の仕事をしながら、勉強に励んでたんだから。」
客ー「ってことは、もう真似んのは始めてるのか。」
店員ー「そうよ。”真似てみる”と決めた日から、もうスタートしてるもの。」

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