古い旅館のトイレのビニールスリッパが小さすぎる件
今日は
「古い旅館のトイレのビニールスリッパが小さすぎる件」
について
これは、日本旅館研究連合会の議題の中でも
長年議論されてきた件だ。
みなさんも経験がないだろうか?
なぜかトイレのスリッパが小さすぎるということに。
昔の日本人はいまよりも小柄だったとはいえ、
それにしても小さすぎる気がする。
私は足のサイズが27cmと比較的大きい方になるから
尚のことそれを感じるのかもしれないが
その大きさを差し引いて想像したとしても
やはり、多くの日本人にとってワンサイズ小さいはずだ。
これに関してはいくつかの議論がされており、
その例を挙げると
●快適なスリッパだと持って帰られるのでその防止のため
●かつて特定の業者から仕入れないと893が来た
●足が小さい方が美人に見えるという中国の思想の影響
などなど、各方面から説が唱えられている。
しかし、私の長年の研究により一つの答えが出ている。
それは
「ワンサイズ小さいと、つま先に重心が移るため、
和式で用を足すときに力みやすい」
ということだ。
古い旅館では、和式タイプの便器が設置されていることが多く、
洋式トイレの導入前に考えられた理論なのだ。
これは、オートバイレーサーの前傾姿勢と酷似しており、
理想的なスタイルとなる。
NASAのロケット工学にも通じる。
つま先立ちで重心が前かがみになることで、
前傾姿勢からくるスタイルにより爆発的な推進力が発生し、スムースな排便が促される。
余計な力みをすることなく便が排出されることにより、
スマートで快適な便ライフを過ごしていただけるという
旅館ならではのおもてなしの精神の表れだったのである。
そういった細やかな気遣いこそが日本の良さであり
その機能性を高らかに謳ったりアピールしないところが
奥ゆかしい日本人の哲学・美学なのである。
「小さくて不便だ。」
などと思ってはいけないのだ。
現在では洋式トイレが主流となり、
力点が変わってしまったので、
小さいスリッパである必要性がなくなってしまったため
比較的すごしやすいスリッパが出回っていると考えられる。
このように、ちょっとしたところにも目を向けると
実にさまざまな発見と気づきがあるのだ。
ぜひみなさんも視野を広げて物を見てみてほしい。
世界はもっと驚きに溢れている。
かつての巨匠和田勉の名言を伝えておこう
「自分とは直接係わりのない、まだ見たことも出会ったこともない人々のことも、少しは考えていられる人間でありたい。」
最後になるが、
食事中に読んでしまった方がいたら申し訳ない。
陳謝する。
しかし、食事中のスマホはそもそも行儀が悪いので、
そんな人に陳謝するのもどうかと思ったりもしている。