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業界暦10年超の出版プロデューサー。

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  • 出版プロデューサーの「勝手に赤字入れちゃいました」

    編集者歴10年超の出版プロデューサーが、小説やエッセイなどに、「私ならば、こう赤字を入れるゼっ」と書くだけの記事です。

最近の記事

『沈黙のエール』(横関大)の感想

伊坂幸太郎的伏線の散りばめ方。一気に、うまく最後に回収をしている。 まだまだ余白のある作家。いち変化したあとが楽しみ。まだまだ面白くなる人。 難点をあげるなら、起伏が小さく、平坦な印象を受けてしまう。細かく描写する部分はもっともっとこだわるべき。

    • 『真夜中にシュークリーム』(はあちゅう)勝手に赤字を入れた その2

      P36 経沢さんとゲストで~ ここはフルネームじゃなくてOK? この本の読者なら知っていること前提ということで、ターゲットが見えてくる。 P37 ここだけの話、私は昔、十億円払って~~ 面白い! こういうのがエッセイの醍醐味だし、はあちゅう独特の着眼点かな。 P40 コーヒー入門 このエッセイこそ、はあちゅうエッセイの真髄といっていいかな。独特の視点をもって描けているので、すばらしい! 今日はここまで。

      • 『真夜中にシュークリーム』(はあちゅう)に勝手に赤字を入れてみた その1

        P11 妊娠・出産・子育てへの知識、あと一年でつけるから、あと一年、生まれるの待って!! いや、妊娠してから約一年、あるからさ。これはちょっといただけないかな。 P14ほかのイラスト カバーのカラーイラストはいいけど、モノクロのケーキイラストは、あまり美味しそうにみれない気がする。。。 P15 とある場所で、~~~ この「とある場所」って、伏線なのかと思ったけど、とくになにもない。必要ないかな。でも、この「「普通」を克服する」というエッセイは、私はもちろん世の中のは

        • 『カエルの楽園』(百田尚樹 新潮社)に赤字を入れてみた その4 最終回

          P202 「「ナパージュのことが嫌いでも、ナパージュの民になれてしまうことだ」」 嫌いってニュアンスは違うのでは? 憎いとか? P208 「「皆さんもうおわかりでしょう。プロメテウスはわたしたちを戦いに引きずり込もうとしているのです」」 本当の敵が変わっていく様子がよくわかる!なんかイラついてくる。いい! P217 「「そんなことはありえない」」 このあたりのやり取り、すごいイライラする! P219 「「もしウシガエルが~」」 もうめちゃくちゃになっていて、最高

        『沈黙のエール』(横関大)の感想

        • 『真夜中にシュークリーム』(はあちゅう)勝手に赤字を入れた その2

        • 『真夜中にシュークリーム』(はあちゅう)に勝手に赤字を入れてみた その1

        • 『カエルの楽園』(百田尚樹 新潮社)に赤字を入れてみた その4 最終回

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        • 出版プロデューサーの「勝手に赤字入れちゃいました」
          7本

        記事

          『カエルの楽園』(百田尚樹 新潮社)に勝手に赤字を入れてみた その3

          P121 皺の数は九本ありました。 この皺の数、なにかのフリなのかな。憲法9条とか、そういう系かな。 P128 ソクラテスはそれを見て、デイブレイクは恐ろしい権力を持っているカエルだと思いました。 文の構造が・・・分かりやすいをとおりこしてしまっている感あり。意識してやっているのだろうし、ここまで振り切れるのはすごい。 P137 そんなことをすれば、完全に三戒違反だ! 論理VS情になっている。ここもおもしろいな! P140 ゆっくりですって――。 だんだんこのや

          『カエルの楽園』(百田尚樹 新潮社)に勝手に赤字を入れてみた その3

          『カエルの楽園』(百田尚樹 新潮社)に勝手に赤字を入れてみた その2

          P81 「若いメスたちが卵を産まなくなったんじゃ」 これ、少子化についてですよね。このあたりも言及するのは著者らしいけど、これについては他に言及なし、と。 P83 「一匹のメスガエルが怒ったような口調で言いました。「あなたは元老たちと同じことを言うのね」ローラが言いました」 言いましたが重なってる。同じようは文末を続けているけど、さすがにこの近さはだめ。というか、このあたりはまったく意識していないってことね。 P91 「この水は虫か何かが運んできた可能性もあります。い

          『カエルの楽園』(百田尚樹 新潮社)に勝手に赤字を入れてみた その2

          『カエルの楽園』(百田尚樹 新潮社)に赤字を入れてみた その1

          P3冒頭「ソクラテスが生まれ育った国を追われ、長い旅に出たのははるか昔のことでした。自分でもそれがいつだったか思い出せないくらい遠い昔です。」 寓話的始まりで、この物語がどのようなテイストの話なのか、読者としてどのように読めばいいのかが分かる始まりとなっていて、非常に親切だと思う。ただし、読み進めていくとわかるが、「はるか昔」というほどではないのでは? P5 「ソクラテスは長老の言葉に納得できませんでした。」 動作で表現したほうがいいのでは? ただし、この物語は終始この

          『カエルの楽園』(百田尚樹 新潮社)に赤字を入れてみた その1