#6 やる気スイッチ、誰が押すの?
こどもの学習を見ていると、やる気スイッチのボタンを押してあげたい、、と思うことがたくさんあります。
学校がある時は、学校の授業で頭と体を使い、たまに友達とも喧嘩したり、家に帰ってお母さんに怒られたり、心も体もヘトヘトの状態で夕方にコドリームに来る子も少なくありません。
コドリームは準備ができた子から学習を始めるため、やる気が出なくて学習を始めるまで30分以上かかる子もいたりします。
こういう子どもは、コドリームに来てもこの状態なので、もちろん家庭での学習もほとんどできていません。こうなると、プリントを忘れてくるようになり、次はプリントを家の中で紛失するようになり、学習が全く進まずにフェードアウトしていくという負のループに突入していくことが多いです。
こういう時に、やる気スイッチをポン!と押してやる気が出るようになったら、子ども自身がとても楽になれるだろうなと思います。
算数をもっとできるようになりたいと心の中では思っているけれど、行動に結びつかない、できていないことは子ども自身が一番よくわかっている、それってとても辛い状況です。。
そんな辛い状況を変えた子がいるので、今日はその好事例を紹介します。
小学校6年生の女の子の話
小1からずっとコドリームで算数学習を続けてくれている小6の女の子がいるのですが、高学年になってから学習意欲が低下気味。。ですが、高学年の算数は内容も難しくなる上に中学校で数学を理解するために必要なので、踏ん張りどころでもあります。
なので、小6になったばかりの頃に、小学校の算数に自信を持って中学生になれるように、もう一度毎日のプリント学習を頑張ってみない?という話をすると、頑張ってみる、、!と返事がありました。
そこから、その子は毎日欠かさずにプリントに取り組みました!とはいかず、最初は1週間に6日できていたのが、夏休み前には1週間で取組めたのは1日だけとこの4ヵ月でまた低空飛行に戻っていきました。
空気を読まずにやってみた!
この子とは付き合いが長く、「なぜ学習するのか」をテーマに今まで何度も話をしてきましたし、長い時間を掛けて築いた信頼関係もあると個人的に思っています。なので、ここはあまり空気を読まずに踏み込んでみようかな?とあることを試してみました。
それは、毎日の電話!!!(我ながら、だいぶしつこい笑)
この子からは家庭学習の声掛けをしてほしいと以前から言われていたため、週に3回、こちらから電話で「今日もプリントしよー!」と連絡を入れていたのですが、夏休みになりお出掛けの予定はあまりなく、毎日午前中に学校の宿題に取り組んでいるとのことで、これはチャンスだ!と。
電話する予定の無い日も勝手に「やっほー!元気ー?」と電話を掛けてみると、「え?今日電話の日じゃなくない?」と初日はびっくりされましたが、嫌がられることもなくその日もプリントに取り組むことができ、なんだかんだで今日で6日連続学習できました!パチパチパチ!!
しかも、電話すると「もう終わってるよー!」と既に取り組み終わっている日まで出てきました!すごい!!
やる気スイッチは誰が押すの?
もしかしたら、「毎日電話してもいい?」と聞いていたら「嫌だ笑」と断られていたかもしれませんが、今週はこの空気を読まない突然のしつこい電話が上手くいきました。笑
私は電話を掛ける時に、やる気スイッチをどうぞ!と手渡す感覚で「やっほー!元気?今日もプリントしよー!」と電話をしています。
やる気スイッチを押すのはあくまでも本人。スイッチが見つからない、スイッチを渡してほしい、スイッチを押したらどうなるのか知りたい、スイッチが壊れた、、などなど、、そんな時に力になれるのが周りの大人なのではと思っています。
今日書いた子は素質や能力の高さで元々やる気スイッチを自分で押すのが上手というのと、今までに何度も「なぜ学習するのか」を話たり、長い時間を掛けて信頼関係を築いたりしてきたので、どうぞ!とやる気スイッチを渡せる、それを受け取れる関係性がある、そして、夏休みになり時間に余裕ができた、これらが重なり上手くいったように思います。
もしこれを読んだコドリームの保護者の方で毎日電話が必要な方はお気軽にご相談ください。どうしたら子ども自身がやる気スイッチを押せるか一緒に考えましょう!
コドリームでは、これからも子ども達にこういった成功体験を積み重ねていってほしいと思います。一度学習を継続できた経験があると、「あの時できたから、またできるかも!」と子どもにとっても大きな自信になります。そういった経験が子どもの「生きるチカラ」に繋がっていくと思っています。
コドリーム
長田