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黒島の食文化をのこしたい 12月8日黒島みらい会議
輪島市門前町黒島地区では、2024年12月8日、今年最後の黒島みらい会議が行われた。震災発生直後から住民同士の話し合いの場として設立された黒島みらい会議では、残していきたい黒島の魅力として『食文化』が議題となり、参加者の活発な意見交換が行われた。
黒島地区では、令和6年能登半島地震で多くの家屋に被害が出ており、発災から1年が経とうとする現在でも、発災当時と外観の大きな変化は見られず、いまだに倒壊したままの家屋が数多く残る。
黒島みらい会議では、何度かに渡り住民たちが思う黒島地区の魅力について意見を出し合い、
「今度どんな町にしていくか」
というまちづくりビジョンに先行して、
「何を残したいか」を議論することになった。
現在のまちづくりの意見では、
ごく一部の住民の意見しか反映出来ていないことや、
町の外観に関する意見に偏っている現状の課題を取り上げた。
議論の中で、参加者の中から
「黒島のけんちん汁は、他の地域とは違う」
「食はやっぱり黒島だ」
という意見が引き金となり、
地元住民から、黒島の特有の食文化について活発な意見が出始めた。
「それなら、週に1回でも、月に1回でも、黒島の料理を若い人に教えながら、みんなで食べる会をやろう」
という意見が出ると、
「食べながら、黒島の未来を語ろう」
「避難訓練も一緒にやろう」
「若い学生を連れてきて、継承しよう」
という意見が出た。
オブザーバーからは、東北の被災地での食文化継承ワークショップの事例をあげ、
「食文化からまちづくりを考えるの良いと思う」
との意見が出た。
また、黒島に移住してきた参加者からは
「カレンダーを知りたい。年間の行事とそこに出てくる食文化を伝えて欲しい。」
と地元住民へ訴えた。
『来年からとりあえず何かやってみよう』
という合意が取れたところで、黒島みらい会議は2時間半もの熱い議論に幕を閉じた。
天領、重伝建、格子窓、下見板張りの住宅街というイメージの強い黒島地区のまちづくりは「食文化」という切り口で再び活性化しようとしている。
食文化には、祭りの文化、船乗りの歴史、ご先祖様の想いが詰まっている。
私もぜひ食べてみたい。
次回の黒島みらい会議は2025年1月12日予定。
文責:一般社団法人Code for Noto
代表 羽生田文登