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今週のアニメ業界関連ニュースまとめ 2023/5/16 #93

クリエイティブよりも、ビジネス関連強めのアニメニュース・記事をキュレーションしています。
今期のTVアニメは『推しの子』がかなり強いですが、劇場アニメの方は百花繚乱ですね。『名探偵コナン 黒鉄の魚影』も興収100億円突破し、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』も勢いが止まりません。『スラムダンク』はロングランヒットしております。これが、コロナ禍明けということなのでしょう。

「Kコンテンツ」ビジネスに差をつけられる「クールジャパン」最大の敗因は?

今年4月、世界のコンテンツ業界にとって衝撃的なニュースが流れた。訪米した韓国の尹錫悦大統領がネットフリックスのサランドス共同CEOと面会し、ネットフリックスが今後4年間で、韓国発のドラマや映画などの「Kコンテンツ」に25億ドル(約3350億円)もの巨額投資をする方針を表明したのだ。

記事の中には「国を挙げて海賊版撲滅のための施策やアニメ制作現場の労働環境改善、コンテンツ制作支援策などに取り組んでいく方向に舵を切り替えるべき」ともあります。「クールジャパン」の恩恵を特に享受していなくても、アニメ産業は右肩上がりの成長を続けています。直接儲けが出る「攻め」の部分は民間に任せて、収益化しにくい「守り」の部分を官に担ってもらえると助かります。

なぜ中国は「スラムダンク」を生み出せないのか―中国メディア

中国メディアの工人日報は7日、「なぜ中国は『スラムダンク』を生み出せないのか」との記事を掲載した。

『スラムダンク』、ひいてはなぜ中国のアニメは、日本を凌駕できないのか?についての中国からの考察です。
「中国でアニメといえば依然として子どもに見せるものというステレオタイプなイメージ」
「中国のアニメは散発的でそれに携わる人々もそこそこ売れればそれでいいという気構え」
「技術や資金面の問題というよりも、むしろ人の創作理念」
……等々、興味深いポイントがありました。

「鬼滅の刃」「スラムダンク」「名探偵コナン」… 実写を尻目にメガヒットが続く「劇場アニメ」知られざる“ヒットの構造”

かつて日本の「アニメ映画」といえば、興行収入10億円突破がヒットの基準とされ、ひと昔前までは「宮崎駿監督のジブリ作品以外で興収100億円超えはムリ」と真顔で語られた。

SNS投稿や入場特典などアニメは「体験型消費」になっているとのこと。実写でも同じような消費の形は取れそうな気がしますが、キャラクターよりもストーリーに主軸を置いた作品が多いので、やはり難しそうです。『スター・ウォーズ』シリーズなどは別格ですが。

「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」シンプルな枠組みに詰め込まれたキャラクターの“アイコン”【藤津亮太のアニメの門V 第94回】

世界で1500億円を突破し大ヒットとなっている『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』。本作は技の映画であり、アイデアの映画である。

世界的ヒットの映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』について、アニメ評論家の藤津亮太さんが考察されています。「長い間愛されれば愛されるほどファンはイベント=ドラマを必要としなくなっていく。キャラクターや世界観は一種のインフラ化・環境化していく」との指摘は鋭いですね。キャラクタービジネスの真骨頂だと思います。

「あにめのたね2024」技術継承プログラム アニメーション制作受託団体募集開始 AJA

文化庁「アニメーション人材育成調査研究事業」、通称「あにめのたね」が、今年も始まります。事業を受託した日本動画協会(AJA)により、アニメーション制作受託団体の募集が告知されました。

例年通り「あにめのたね」が今年も展開され、日本動画協会が主導します。アニメーターの育成は業界全体の課題ですので、末永く続いてほしい事業です。

好調テレビ東京HD 利益牽引「アニメ・配信」売上は年間440億円

2023年5月11日に発表された23年3月期通期連結決算で、テレビ東京ホールディングスは売上高、利益で過去最高を更新した。

テレ東は昔からアニメ事業に注力してきましたが、コロナ禍があっても更にビジネス規模が大きくなってきました。本業の放送事業に加え、アニメも含めたライツ事業が堅調で、中期経営計画も上方修正。テレビ局の未来像が垣間見える気がします。

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