見出し画像

有益な情報を提供するために,検定の有意差の解釈を理解しておこう.

何かしらの有益な情報を得るために私達は本を開きます.その中には「A療法とコントロール群には有意差がありA療法の効果が示唆された」など有益な情報が載っています.セラピストとしての腕前を確固たるものにするためには,知識武装が必須なので,進んで本・論文を読み込んでいました.(ですよね???)僕自身は流行り物が大好きなので,「有意差があった」と書かれているものなら片っ端から試していました.

さて,本題です.
本当に「有意差がある」は効果があるのでしょうか?


統計的仮説検定で得られた結果は,有意差が「ある」「なし」のどちらかです.
有意差が「ある」となった場合は比較対象同士に差があったことを意味します.
有意差が「なし」となった場合は比較対象同士に差はなかった!とは言い切れません.「有意差無し」はそもそも,統計的仮説検定で立てた「仮説は棄却されなかった」ということで,仮説が言い切れなかったというだけです.つまり,効果があったのかなかったのかの判断がつかなかったということを意味しています.

ここから先は

621字

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?