Notionとは「柔らかいデータベース」?その特徴と導入価値について
こんにちは!
いつの間にか新年になってしまい、noteを書くのも久しぶりです。
ヒデミスを見てたら無性にミステリーが読みたくなり、昨年末からずっと読書に明け暮れていました。
小島監督がお勧めする本は間違いないなぁ。
今日は、最近「Notionカレンダー」をリリースして、さらに勢いが増しているNotionについて書いていこうと思います。
というのも昨年頃から私の会社でもNotionを使ってみようという気運が高まっており、何回かNotionについて社内勉強会を開催したので、そこの内容の一部をnoteでも発信しようと思った次第です。
Notionというツールを使う価値
立ち位置を記載すると言いつついきなり人様の動画紹介になるわけですが、以下の動画はすでに導入されている社内ツール(Microsoft Office、Google Workspace)と比較し、Notionというツールの強みや位置付けを理解する上でとてもわかりやすかったのでご紹介させていただきます。
※社内にどのように説明しようと思っている方は、ぜひ見てください。参考になるはずです。
上記の動画では「Notionはどの会社でも価値あるものだと思うし、逆にどの会社にも絶対になくてはならないものでもない」と述べており、Notion良いツールだけど、会社として導入する際の説明が難しいという話をしています。
理由として、Notionなくても業務はすでに回っている(Microsoft Officeなどの既存ツールを使用して)という現状があるから。
ではそれでもなおNotionにはどのような価値があるのか?
それは…
と述べている。
つまりどういうこと?
仕事というのはある程度、形式化された部分があり、それを効率よくこなしたり、属人性を排除しながらクオリティを担保する(再現性)ために様々なシステムというものを構築したり、導入したりする。
このシステムを構築する、導入することについて動画では以下のような順で行われると説明されている。
ファイルベース(Microsoft Office系、Google Workspace系)である程度形にする
やらないといけないことをそこで消化する
形になってきた
システムにする
ただちゃんとしたシステムを作ることは容易ではないし、時間もかかる。
進歩の激しい昨今では、時間をかけていたらニーズ自体が変化してしまうことも多い。そもそもニーズに応えるものを作ることが難しい(Excelで1から作って、色々更新していくのは結構辛い)。
かといってすぐに専用ツールを導入しようとしても費用対効果がわからないし、そもそもそのツールが正解なのか、やりたかったことが実現できるのかも判断が難しい。
だからExcelとかでまずはやってみようということになる。でもExcel辛い…。
そこでNotion
動画ではシステム導入をする前段階として、Notionを活用すべきと述べている。
Notionは下図のように、「Excell等のファイルベースのもの」と「会社で導入しているシステム」との中間に位置するものだと定義づけしている。
つまりどういうことかというと、システムというのは「堅いデータベース」と表現されているように、「きっちり管理できるけど変化させづらいもの」と捉え、その対極にファイルベースという「縛りがなく、いくらでも変化させられるけど、仕組みを作るのが難しいもの」があるという状況の中で、Notionは自由がありつつ、仕組み化もできるというそれぞれの良い部分を持っている。
動画では「堅いデータベース」と対になる表現としてNotionは「柔らかいデータベース」であると述べられている。
柔らかいデータベースとは、誰でもデータベースが作れて、プロパティが編集できるということを表しており、これにはデータベースを容易に壊してしまうという欠点がある反面、すごく簡単に仕組みを構築して、とりあえず運用してみるということができてしまう利点がある。
つまり
Notionで仕組みを作りながら運用してみて、改善点をどんどん盛り込んでいく。
そして重要なポイントが明確になった段階で、Notionでそのまま行けるのか?それとも専用のシステムを導入するのかを検討する
というように使用するのが良いと提案されている。
これはシステムの要件定義が運用ベースで作れることを意味している。
運用してみると、何を重要視するのかが明確になり、専用ツールを導入した際の費用対効果の確度も高くなります。
これが驚くほどストレスレスで簡単にできるのが他のツールにはないNotionの最大の強みだと思います。
補足説明
Notionを知らない人に上記のような話をしてもピンとこないかもしれないので、多少の補足説明を記載します。
まず仕組みを作る上で重要な機能としてNotionにはデータベースという機能があります。
以下のような一見、Excelの表のように見えますが、データベースという名前の通りで、以下は1行が1レコードとなっており、各列はそれぞれ定義されたプロパティに従った形式のものが入力できるようになっています。例えば日付プロパティには日付情報しか入力できませんし、タグ(セレクト)プロパティでは、決まった入力内容から選択する必要があります。
Excelでも似たようなことはできますが、Notionほど簡単にはできませんし、日付データ(年月日)を入力して欲しいのに「1/末」といったルールに則っていない入力を容易に許容してしまう面があります。
またNotionのデータベースは同じ情報から様々な見た目(ビューという)を表現することができます。
※他にもリスト、ギャラリーというビューが用意されています。
同じデータから様々なビューを作成することで、各用途毎に見やすい表現を選択することができます。フィルターやソートの設定もビュー毎に設定できるので、「タスクのみ表示する」、「近日中の予定を昇順ソートで表示する」といったことができます。
これは仕組みを運用する上でとても重要なことです。
Notionにはデータベースの他にもメモアプリとしての機能も十分に備えています。
https://www.notion.so/ja-jp/notes
簡単にページを作成することができ、その上で上記のデータベースを組み合わせることで様々な仕組みを簡単に構築することができるというのがNotionの良いところだと思います。
Notionは既存ツールの代替えになるのか?
これだけ万能なツールだし、オールインワンツールと呼ばれることからこのツールだけで全て賄えるのではないか?
実はそうでもないです。
あれだけ「Notion良い!」と言っていたのに、どうして?と思うかもしれませんが、やはり他のツールには他のツールの強みがあるので、そこはケースバイケースに考えるのが良いと思います。
もちろん他のツールの代替えになるケースもありますが、無理にNotionを使う必要もないという意識は持っていた方が良いというのが私の考えです。
データの中身はExcelファイルで、そのファイルへのリンクとかをNotionで管理するでも良いということです。
それでもある程度の範囲をカバーできてしまう万能さがNotionの凄さ。
まとめ
Notionというツールは、専用ツールなどのシステムとMicrosoft Officeなどのファイルベースの中間に位置するものです。
それは自由度がありながら(テキストを書くようにページ作成ができる)も仕組み化を作る機能(データベースとビュー)も備えている非常に珍しいバランスを持ったツールと言えます。
このバランス感覚が素晴らしく、システムの要件定義を行いながら運用できる点はNotion最大の強みです。
しかし、一方でNotionでカバーしきれない領域もあります。
その場合は、Notionを使うことで見えてきた要件から専用システムを導入するでも良いし、Excelやスプレッドシートのようなファイルベースのものを使用しても良いかと思います。
Notionというツールはそれらの橋渡し(コネクテッド)的な存在となり、コミュニケーションや仕事がスムーズに進むようになるでしょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。この記事が参考になれば幸いです。