![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/4735849/rectangle_large_8643231c239482e7d7084d1b3068b7b9.jpg?width=1200)
短歌 日常01 十首
錠剤の重さに比例する土曜
君と二人で海を見に行く
時折の憂いを帯びた笑い顔
夜にひれ伏す獣みたいに
影法師みたいにいつか消えるんだ
わかっているから名前を読んだ
まどろみも寝ぐせも声も知っている
なのに君にはためらいがない
そのうちに空気になると言われても
肺呼吸には欠かせないから
結婚が墓場だなんて言うのなら
きっと二人はリンドウの花
目玉焼きにソースをかける君だから
分かち合えない良さもあるのだ
二人して保険のことを考える
家族になるってこういうことか
ときめきやきらめきは今どこにいる
二人の間に根を張っている
おはようとおやすみなさいを繰り返し
ありがとうまで辿りつきたい
いいなと思ったら応援しよう!
![笹塚 心琴](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/173513262/profile_879f1c95143da3f8ecea2573e66067cd.png?width=600&crop=1:1,smart)