こころや呉服店

1886年創業138年目の大阪の小さな呉服店。 五代目のお酒とお芝居、そして着物の日々。 品よう美しく、ていねいにおだやかに。

こころや呉服店

1886年創業138年目の大阪の小さな呉服店。 五代目のお酒とお芝居、そして着物の日々。 品よう美しく、ていねいにおだやかに。

最近の記事

進化する、ち江すさん。

お客様が素敵な帯を締められていたのでお尋ねしたら、それが「ち江す」こと、手描ろうけつ染め作家の松井昭子さんの作品でした。 技術というよりも、描くこと作ることが好きな気持ちが溢れていたんですね、帯からこぼれ出ていました、そこが素敵だと思ったんです。一緒に仕事をしてみたいなとも思いました、帯から見える人となりが良い感じで気になったからです。 こころやでは、音色展の他に様々な作家さんの会を開催していますが、確信的に音色展に入ってもらいました。音色展の良いところは深化したハーモニ

    • 糸が大好きmanamiさん

      うらら帯でお馴染み、wa-uraraの日山さん まずは動画「うらら帯のこと」をご覧ください。 長い間ニューヨークに住んでらしたんですよ、その時の匂いというか空気が、ふとした時にパッと出ることがあります。言葉にすると「スマートさ」「創造性」「遊び心」でしょうか。ある意味うらら帯はその結晶ですね。 そして、持って生まれたプロデュース力、例えば音色展に参加してくださる作家さんへ「こんなのがあればいいな」の何気ないヒトコトが新しい造形の開拓になったりして面白いなと思います。 着物の

      • 印度の兄上と宝塚のスター

        み々弥さんは還暦です、けどバブルを知らない人です。 なぜかというと、その頃ずーっとインドにおられたからです。 色々凄まじいお話もあるはずです、何度も謎の疫病で生死の境を彷徨ったとも聞きました、でも、くんちゃん(み々弥さんのこと)がインドのことを話すときは目をキラキラさせて楽しい思い出話ばかりです。 くんちゃんの組紐歴はそんなに長くありません、会社勤めを切り上げられてアーティストである奥様がされていた組紐を、やってみようということで始められました。 どうもこればかりは天稟が

        • 五福さんと騎西屋さん

          音色展にご参加くださる作家さんのことをつらつらと。 彫金作家「騎西屋」関口まゆみさん 帯留とかんざしを出展、東京、大阪ともに在廊されます 京焼、絵付の帯留「五福」五福香菜子さん 帯留と根付を出展、大阪、東京ともに在廊されます お二人には共通点が。 関口さんは、大きな関東平野が尽きるあたり、四季折々の緑が濃い山の端に工房があります。 五福さんは、和泉と紀伊の国の境目あたりの、物なり豊かな里山に工房があります。 お二人の工房は共に広々として、虫や鳥や動物がたくさんいる、川と

          音色展のこと

          noteをはじめます、よろしくお願いいたします。 5代目として店を継いだのが2001年、それまでは東京でデザイナーをしていました。衰えはしていたものの呉服業界はまだギラギラしていました、ただほんの一部の大手小売店が押し売りをしはじめて、呉服店の信用は全体に悪化してゆく、そんな頃です。 呉服屋として生まれ育ち、また大好きな世界でありますから、着物に囲まれているのは嬉しいものの、業界を悪く言われるのは身を切られるような思いでした、そんなこんなで、これじゃない感じを同世代に伝え