因州和紙伝承工房 かみんぐさじ Kamingusaji| 因州和紙 Insyu Washi| 鳥取市佐治町 Saji town Tottori city
鳥取県鳥取市佐治町にある因州和紙伝承工房 かみんぐさじで製作された因州和紙を使用し、イラストレーターの西淑さんに12星座のイラストを描いていただいたもので星のたより(レターセット)と星つなぎ(タペストリー)を製作しました。
鳥取県全ての市町村で天の川が見られるなど天体観測に適した環境が整う鳥取県の中でもひときわ美しい星空に恵まれた鳥取市佐治町(岡山県との県境に位置する)には中国山脈から豊富に流れる清流の佐治川と1200年以上も前から脈々と受け継がれる紙漉きの伝統技術があります。
星たより(レターセット)に使用している和紙の特徴について
便箋|特厚手漉き画仙紙
工房で作られている画仙紙の中でも一番厚みのある楮の含まれる紙です。ここまで厚みのあるものは、とても珍しく、手漉き画仙紙の柔らかさと厚みに刷られたことでイラストをより引き立てています。
*工房で通常漉いている手漉き画仙紙は、全判サイズ(69.8cm×136.4cm)で1反(100枚分)で、3.5kg程度ですが、特厚画仙紙は2倍の7kgの重さとなり、通常の2倍の厚みに仕上げています。
封筒|手漉き画仙紙(ドーサ加工)
原料に、繊維の長い楮(コウゾ)が含まれ、柔らかさの中にたくましさがあり、透明感のある紙です。封筒に適するよう、手作業でドーサ加工(にじみ止め)をしています。
名前の由来
地球上の私たちの今、目に見えている星の光が数年~数万年前の輝きであることと、遠く離れた場所から届く『 手紙 』というものにどこか共通するものがあるように感じます。時を経て届く星の光のように遠くに住む大切な方へ届けられたお手紙が心に留まればと思い、星のたよりと名前をつけました。
4種(春夏秋冬)の便箋が入っています。
春 ...牡羊座 牡牛座 双子座
夏...蟹座 獅子座 乙女座
秋 ...天秤座 蠍座 射手座
冬 ...山羊座 水瓶座 魚座
星つなぎ(タペストリー)に使用している和紙の特徴について手漉き和紙溜め漉き 三椏(ミツマタ)100%
因州佐治で古くから和紙の原料として使用される三椏のみを使用し、溜め漉きの方法では珍しく、薄く漉かれた特注品です。自然な光沢と、なめらかな質感が三椏紙の特徴です。四方の縁(ふち)部分が耳付きそのままの状態ですので、繊維の美しさや触感まで楽しめます。
タペストリーハンガーは佐治町の町木である栃の木を使用しています。
栃の木は緻密で鉋で仕上げると見る角度によって光沢や木目がくっきりと浮かび上がります。気品のある材質なので三椏紙との相性がとても良いです。上下のハンガーにマグネットがそれぞれ取り付けてあり、タペストリーを挟む仕様となっています。製作は鳥取県東伯郡湯梨浜町の木工職人の朝倉康登さんに製作を依頼しました。
佐治町の風景
標高の高い佐治町では満点の星空と傾斜地を利用した梨畑が広がり、水田には穂をつけた稲穂が佐治川の川面に揺れていました。