2021年12月22日
今日のココ日(ココルーム日記)
今夜のココルームのまかないご飯では信じられないようなご馳走をいただく機会に恵まれた。
ココルーム代表假奈代さんの実家の冷蔵庫が突然故障して(ココルームの冷蔵庫も最近壊れたばかり)、冷蔵庫に入れてあったすき焼き用のお肉がダメになるからと、假奈代さんのお母さんがココルームにそのお肉を送ってくれたのだ。
いつもすき焼き風の何かを食べてばかりで長らく本物のすき焼きを食べていなかったココルームでは、慣れないすき焼きを美味しくいただくための準備で浮き足立った。
その時、別の市で仕事をしていた假奈代さんからメールですき焼きのレシピが届く。
殺人的スケジュールで働いている代表が忙しい合間をぬってわざわざレシピを送ってくるなんて。。
代表のすき焼きに対する並々ならぬ気合を感じとった現場では、身の引き締まる思いでホットプレートを三つ倉庫の奥から引っ張り出し、割下を作り、万全の体制を整えた。
届けられたお肉がテーブルに並べられ、三台のホットプレートに一人づつ付き、さぁいよいよ焼き始めるぞというその時、
「ブレーカーが落ちましたぁっ!!」
というスタッフの悲痛な叫びが響き渡る。
「あかん、電源そっちから引っ張ってこい!」
釜ヶ崎の労働者のために戦ってきた歴戦の活動家が指示を出す。
「電源戻ったか?よっしゃ、ネギから焼いてくぞ!」
その声が届くか届かないうちに容赦なく割下をじゃぶじゃぶホットプレートに流し込むスタッフ一名。
「やめんかい!ネギ入れて肉!その次に割下や!」
「ブレーカー落ちましたぁっ!!」
「またかよ!!」
「すき焼き奉行いないの?!俺焼き方分からんのだけど!」
「ここでは誰も奉行として生まれてきてはいません!自分で焼いてください!」
「だから言ってるじゃない、肉入れてから野菜だって!」
三台のホットプレートが置かれたそれぞれのテーブルがカオスに飲み込まれていく中、あの歴戦の勇者の声が再びココルームに響いた。
「もう固いもんからジャンジャン放り込んだらええねん!」
さっきまであれだけ具材の順番気にしてたのに!
(書いた人:テンギョー)
現在、ココルームはピンチに直面しています。ゲストハウスとカフェのふりをして、であいと表現の場を開いてきましたが、活動の経営基盤の宿泊業はほぼキャンセル。カフェのお客さんもぐんと減って95%の減収です。こえとことばとこころの部屋を開きつづけたい。お気持ち、サポートをお願いしています