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2022年4月4日

今日のココ日(ココルーム日記)
今日はココルームがコーディネートしているひと花センター(65歳以上のひとり暮らしの生活保護受給者を対象とした繋がりづくりのコミュニティハブ)での表現プログラムが、ひと花センターを出て街の中で開催される初回。
ココルーム代表で詩人の假奈代さんが講師を務める合作俳句の時間だった。
舞台となったのは地域の小学校跡地で、地元のオッチャンたちが集まって将棋を楽しんでいる広場。
すぐ隣を南海電車が走り、よく風が吹き抜けていく日当たりの良い場所だ。
初めてということもあり、ひと花センターと書いた大きなバナーをフェンスに張って、将棋をさす人たちや通りがかりの人たちに誘いをかけるのだが、着物を着て帽子をかぶり、十分肉声が届く目の前を通る人に拡声器で「おーい!」と声をかけまくる女性を筆頭に、僕らがどうにも怪しい集団に見えるのか、はたまた全く興味が無いのか、遠巻きに見ていても、なかなか近くまでは寄って来ない。
ついに代表の演説スイッチがオンになる。
「ご通行中の皆様、将棋を楽しんでいらっしゃる皆様、お騒がせしております、ひと花センターでございます。本日は皆様と共に俳句を作る会を開くためにやって参りました。俳句と言いましても難しいことは一切ございません。三人で自由に無責任に一つの句を作る合作俳句でございます。無料でどなたでもご参加いただけますので、ぜひ皆様の暇つぶしにどうぞ。人生は暇つぶしでございます。どうせなら楽しい暇つぶしを!」
完璧な演説口調がさらに怪しさを加速させたのか、用意したパイプ椅子に座ろうとする勇者は現れない。
と、突然ひと花センターの利用者で俳句の時間のレギュラーでもあるオッチャンが叫んだ。
「船が出るぞー!」
なんだか分からないけど、なんとなく集まらないといけない気にさせる響きであることよ!

その後無事に現地で飛び入り参加してくれたオッチャンたちを交えて、青空の下、みんなで伸び伸び詩作を楽しみました。
(書いた人:テンギョー)

現在、ココルームはピンチに直面しています。ゲストハウスとカフェのふりをして、であいと表現の場を開いてきましたが、活動の経営基盤の宿泊業はほぼキャンセル。カフェのお客さんもぐんと減って95%の減収です。こえとことばとこころの部屋を開きつづけたい。お気持ち、サポートをお願いしています