見出し画像

2022年3月21日

釜ヶ崎芸術大学で三日間にわたり行われた釜芸合宿「ほんまに釜ヶ崎オ?ペラ?」が閉幕した。
今日のプログラムは朝イチのラジオ体操から始まり、「第二回シンポジウム〜家事と事務〜」、そして昼食をはさんで「修了証詩〜心のたねとして〜」が開催された。
シンポジウムでは、参加者ひとりひとりが「登壇者」となり家事なり事務なりについて、思うところを発言していく。
家事も事務もジェンダーマターでは大きなキーワードで、女性登壇者たちの多くから日々抱えるもやっとする出来事が聞かれた。
そこで明らかにされたのは、家事や事務を担う者の「はたらき」そのものだけではなく、それらを引き受け合う他者との人間関係が重要であるということだった。
修了証詩の時間では、「こたね」と呼ばれるメソッドを使い、二人ひと組になってテーマに沿ったお互いの話を聞き合い、そこで聞いた内容を踏まえて相手のことを詩に書く、ということをした。
今回は、書かれた詩がそのまま2021年度の釜芸修了証になる仕組みだ。
現地組、オンライン組、現地とオンラインのハイブリッド組に分かれ、それぞれが限られた時間内での聞き取りでありながら、各々非常に味わい深い詩を作り出していた。
最後は釜ヶ崎芸術大学校歌を斉唱し、庭やカフェ、トイレなどを清掃して合宿の全プログラムが終了した。
この二泊三日の合宿で僕たちが取り組みたかったのは、「はたらくと生きる」を丁寧に深掘りしながら、ひとりひとりの中にある「働くこと」に対しての常識だったり概念のようなものをもっと豊かに広げていくような場を作ることだった。
各プログラムのファシリテーターたちは主に釜ぷ〜と呼ばれる「釜ヶ崎芸術大学運営サポートメンバー」で構成され、それぞれが誠実に自分の思いや考えを表す態度を示しながらの進行となった。
現時点でのココルームが持っている場力(ばぢから)がファシリテーター、参加者、運営スタッフたちによってジャストに表現された合宿だったようにココルーム一同感じている。
こういう試みを丁寧に、誠実に続けていくことが、これからの時代を作る人たちにとっての「生きる地平が開けていく」ことに繋がっていくのであれば、それは僕たちにとって大きな喜びとなるだろう。
この合宿に参加してくださったみなさん、本当にありがとうございました!
(書いた人:テンギョー)

現在、ココルームはピンチに直面しています。ゲストハウスとカフェのふりをして、であいと表現の場を開いてきましたが、活動の経営基盤の宿泊業はほぼキャンセル。カフェのお客さんもぐんと減って95%の減収です。こえとことばとこころの部屋を開きつづけたい。お気持ち、サポートをお願いしています