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私的プロレススーパースター烈伝⑤ザ・グレート・カブキ
今回はザ・グレートカブキさんをご紹介します。2010年、まだ飯田橋にお店があったころに一度お邪魔しているのですが、その時にいろいろ貴重な話を聞かせていただきました。
その時のエピソードの一部を今回ご紹介しましょう。カブキさんがホームにしていたのは鉄の爪・フリッツ・フォン・エリックのテリトリーだったアメリカはダラスなんですが、その時のお話が強烈でした。
当時のダラスというのは誰でも来たがるドル箱エリアだったらしくて、毎回2万もの観衆をフルハウスで埋めるそれは凄いモノだったそうです。
フリッツ.フォン.エリックの息子のケビン、デビット、ケリーのレスラーとしての教育を任されたのがカブキさんだったのです。息子たちはエリックの前では直立不動で「イエス.サー」「ノー・サー!」というくらい徹底した?礼儀作法を仕込まれていたそうです。実の親子とは思えないですね。
ただ、道場とかで練習しているヒマがないため、実戦訓練と言うことになったそうです。そこでフリッツに呼びだされたカブキさんが「アメリカのスタイルで行きますか?日本のスタイルでいきますか?」とフリッツに聞いたところ、鉄の爪からかえってきた答えが「もちろんジャパニーズスタイルだ」というものだったそうです。
その顔はにやーっとした不気味なものだったんだそうですね。それ以降、カブキさんと息子たちの試合が連戦で毎日のように組まれ、その度に息子たちはカブキさんにぼこぼこにされていくわけです。
それをフリッツはにんまりとしながら見ていたんだそうです。いずれにしても彼らがひとかどのレスラーとして名をはせたのもカブキさんのおかげだったというわけですが、後々語り草になった「鉄の爪王国の悲劇」は、父親の性癖によるものかもしれないですね。
ほかにもいろんな話があるんですが、また後日あらためてご紹介しましょう。
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