私的特撮ヒロイン図鑑④桃園ミキ(大戦隊ゴーグルV・ゴーグルピンク)
今回はスーパー戦隊シリーズ第6作目の「大戦隊ゴーグルV(ファイブ)」より紅一点のゴーグルピンクこと桃園ミキのご紹介です。のちにスーパー戦隊35作目の「海賊戦隊ゴーカイジャー」のエンディングで「ゴーグルファイブは新体操」とうたわれているように、アクションに新体操を取り込んだ、なかなか斬新な戦隊でした。
これは、前作の「太陽戦隊サンバルカン」と比較してより娯楽性が求められたからだといわれています。スポンサーの後楽園ゆうえんちから「3人ではショーが盛り上がらない」との要望があった結果、シリーズ初のブラックが登場したり、戦隊史上最も長い名乗り(42秒)があったり、と様々な工夫がなされています。
ブラックの採用については、もともとあった緑という色は赤、青、黄、桃と比べて、当時の子供受けが良くなかったことから、本作品では緑以外の新しい色が検討され、「黒」と「紫」が残った結果、印刷では「紫」は見栄えが悪いということになり、「黒」が採用された経緯があったそうです。
「悪」を連想させる黒をヒーローの色に採用したのは、画期的な試みで当時は結構驚いたものでした。ゴーグルブラックを演じた春田純一さんは次作の「科学戦隊ダイナマン」でもダイナブラックを演じてており、ブラックの元祖というイメージを植え付けました。
さて、桃園ミキですが、笑顔を絶やさない優しさと強い精神力を兼ね備えた紅一点で新体操の選手として、変身後はリボンを使います。ピンクリボンでできる技は、敵を縛り上げるピンクリボン締め、波打たせてカーテンを作り、敵の攻撃を防ぐリボンカーテン、なびかせて攻撃するリボンシャワー、旋風を起こして飛び道具も跳ね返すリボン旋風、渦状に巻き、投げつけた煙幕を散布させる煙幕散らし、などなど実に多彩です。
ゴーグルピンクは、普段遊園地の園内アナウンスを担当しており、清らかな心の持ち主で、敵味方問わず困った人を放置出来ない優しさを見せます。ゴーグルブラックとは逆に水中戦は苦手としているという設定になっています。
演じられた大川めぐみさんは80年代当時の特撮ヒロインとしては、非常に人気のある方で、特撮雑誌「宇宙船」のカバーガールをつとめています。その後女優を引退し、結婚して現在は海外に居住しているんだそうです。
個人的にはゴーカイジャーに出演してくれないかなと思っていたんですが、かないませんでした。私はいつかまた大川さんが特撮の世界に復帰してくれないかなと今でも思っています。