加藤哲郎

プロ野球スーパースター烈伝⑤加藤哲郎

今回は「巨人はロッテより弱い」という名言(迷言)を世に残した加藤哲郎投手です。2019年の日本シリーズ、巨人対ソフトバンク戦で、巨人が0勝3敗になったのを受けて、1989年の加藤投手の発言がクローズアップされたのです。

巨人ファンの願望としては「夢よもう一度」という思いがあったのかもしれませんが、ソフトバンクファンの中には「その時の近鉄とホークスを一緒にするな」と怒っている意見も見られました。

確かにチーム力の上では圧倒的にホークスが段違いに上だと私も思っています。でも、今更加藤投手のこの発言を引き合いに出されるのは正直面白いとは思えなかったですね。まるで寝た子を起こされた気分がして、私は嫌な感じがしたのです。

野球を観なくなって約15年がたちますが、今年の日本シリーズはホークスの圧勝で終わると思っていました。1989年の巨人であれば、三連敗に発奮して四連勝できるチーム力があったと思います。

しかし、一試合もみていない私がいうのもなんですが、今の選手は非常にクレバーですし、いい意味でも悪い意味でも平均点な選手が多いように感じます。

それはそれで仕方ないのかもしれませんが、加藤投手のようなお調子者はいないですね。もっといえば、与四球数よりピッチングフォームをとった野茂投手や、ホームランか三振か、という冗談のようなブライアントみたいな個性派は、今の野球にはなじまない気がするのです。

今はクライマックスシリーズがあって、2位のチームでも日本シリーズに出られます。近鉄が存在していた時はそんなものも交流戦すらもなかったのですが、それで面白くなかったかというと決してそんなことはありません。

10.19も、代打逆転満塁ホーマーでの優勝も、全部通常のシリーズの中で起きたドラマです。

正直私が今の野球を観なくなったのは、近鉄というよくも悪くも個性的なチームがなくなって、小手先でプロ野球を延命させているようにしか見られなくなったことも大きいのです。

21世紀に突然ふってわいた加藤哲郎騒動で、ついつい感情的になってしまいましたが、いかに迷言であろうと、後世に語り継がれた加藤投手というのは、今後まずでてこないであろう「記憶に残る」選手だったことは間違いないと思っています。

ちなみに加藤投手は「(ロッテより弱いとは)いっていない」そうですが、1989年の近鉄優勝を決めたダイエー戦では6回を投げて勝利投手になっています。このシーズンの加藤投手は結構活躍しているため、口だけの選手でもなかったのです。

もちろんあの頃のダイエーホークスと今のホークスは別物ですけどね(笑)

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 プロレス観戦記書き | せかぷろ | プロレス“ザ・モンスター”ハラダ
両親2人の介護を一人でやってます。プロレスブログ「せかぷろ」&YouTube「チャンネルせかぷろ」主宰。現在ステージ2の悪性リンパ腫と格闘中。良い記事だなと思ったらチップをおねがいします。