シンクロを福にするには ~前編~
シンクロニシティ(シンクロと略します。)という心の現象があり、共時性と訳されたりします。
ラッキーな偶然とも呼ばれたりしますが、シンクロが起こっている時点では、ラッキーなのかどうか、判からないことが多いのではないでしょうか。
では、
シンクロがどんな時に福になるのか
それに先立ち、どんなことが起こっているのか
について、考えてみたいと思います。
まず、
シンクロとは、いったい何なのでしょうか。
今この時に何が同時に起こっているか。
実際は、数えきれないほどの出来事が起こっているはずです。
けれども、
今の自分が、どんな状況に置かれているか、
どんな心理状態でいるかによって、
同時に起こっている数多くの出来事の中から、
この出来事!
を拾い上げて、不思議な偶然を感じるのではないでしょうか。
今の自分の心情ⓐ
と、
この出来事!ⓑ
が、
つなぎ合わされる。
そこに意味を見出す、と言ってもよいかもしれません。
ⓐとⓑの間には、因果関係はありませんが、
自分自身が、
あるつながりを見つけていること
が、不思議な偶然・シンクロとして感じられるのでしょう。
例として、わたしが、日系企業に勤務していた時に体験したシンクロをあげてみます。
今では、わたしの人生を変えるきっかけになったものだと思っています。
10数年前のことでした。
◇
その年の12月半ばのこと、15年以上勤めた会社から、解雇通知を手渡された。
その4ヵ月後に会社は清算されるとのことで、解雇通知を受けたのは、現地採用の従業員全員。
12月という時期も時期だったので、
とんだクリスマスプレゼントだよな。。。
と嘆く同僚もいた。
わたしはといえば、あの頃、このままこの仕事を続けいっていいのか、転職しようか、と悩むことが多かった。
ミッドライフクライシス的なものもあったのでは。。。
それにもかわらず、会社側からの解雇通知は、衝撃的で、
えっと言ったきり、二の句が継げなかった。
ショックが、少しずつおさまるにつれ、次第に、ムラムラと怒りもわいてきた。
なぜこんなに急に?
勝手なんじゃない?
やり方がフェアーじゃないよ!
などなど愚痴をこぼし、会社に対して腹を立てていた。
けれども、満たされないものを抱えながら、なんとなく仕事を続けていた自分自身にも、怒りを向けていたようだ。
そっちがその気なら、わたしも好きなことをする!
と、息まいて、年末にカルチャースクールの分厚いプログラムを手にした。
(カルチャースクール:市が援助をしているもの。一般市民が良心的な料金で様々なコース・講座・ワークショップを受けられる。)
料理教室から、外国語レッスン、各種スポーツ、美術館めぐり、カメラ撮影などなど、たくさんのプログラムの中から、わたしの目に飛び込んできたものは、
『危機・それは人生からの贈り物』
と題するものだった。
心理学・自己啓発系心理学にあったワークショップだ。
えっと、目を見張った。
すごい偶然だったから。
それに、
なぜ、危機が贈り物なの?
理解できないけれど、惹きつけられるものがあった。
失業の危機に陥って不安を抱え、混乱していたわたしの心の目がキャッチした題目だった。それも、数多くのプログラムの中から。。。
◇
このワークショップとの出会いは、シンクロでしたが、後編では、この巡りあわせが、わたしの人生にどんな流れを作っていったのかをみながら、
シンクロを福にするには、何がもとめられるのか
に目を向けてみたいと思います。
・・・後編へつづく
後編はこちらからどうぞ。
Reiko