春を告げる色たち
春の陽射しにさそわれて、散策に出かけました。
今年の春は、少し離れたところまで来てから、そこで足踏みしている感じで、3月は雨、曇、みぞれと寒い日が続きました。
なので、ほんの少しでも日が差すと、その明るさが、ほんとうにうれしくて。
そんな4月初めの日のことです。
川沿いの道を歩きはじめると、黄緑色の新芽がこぼれるように開き始めていました。マロニエ(セイヨウトチノキ)の葉っぱです。
滑らかな流れを目にしながら歩いていくと、苔むした階段を見つけました。こんな階段を昇って行ったところに、秘密の花園はありそうです。
そのすぐ近くには、野イチゴも花を咲かせていました。
日の光を浴びて、新芽や花々の鮮やかな色がますます輝きます。
蜂さんたちもお腹いっぱいになったかな。
通常、春先には雨が多いのですが、ここ2、3年は晴れて乾いた春が続いていました。
今年は、たっぷり雨が土にしみわたったためか、プルモナリアをあちこちでみかけました。湿った土を好むようです。
黄色い星のようなレッサーセランディン。地面いっぱいに這うように広がり、やっぱり輝いています。
雨が多かったせいかどうかわかりませんが、今年の花の色は、いつにもまして鮮やかに感じられます。
人間が、寒い、暗いと言っている間に、自然は、しずかに動き始めていたのでした。
あんなに寒くても、大地からのエネルギーに春を感じてなのか、日の長さにその時を知るのか、芽を出してくる植物たち。
そんな自然のいとなみには、力強さとやすらぎを感じます。
巡りながらも、今年だけの色を出しながら咲く花たちに、
ありがとう!
Reiko