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無意識DJ
私は音楽が好きだ。
いや・・・これは少しおこがましい気がする。
私のこれまでの音楽視聴歴からそこまで自信を持っていうことはできない。
私は音楽は好きだ。
小学生の時にMステに一ミリも興味もなかった子供が、朝の短い通学時間でも寸暇を惜しんで音楽をかけようとするくらいには。
今日も狭い電車の中で携帯に触れ、久しぶりにsportifyでame no paradeを聴いていた。
家から大学は、家近くの唯一の路線を使って、乗り継いで40分ほどである。
今日はカウンセリングをするために大学に行かねばならない日だった。
行かねばならないというのは少し失礼な気がするが、自分の生活が疲れてくると、ケアする人がケアを欲するタイミングは周期的に訪れる。(ので致し方ないと思っている。)
今日はいつもより少しだけ電車に乗るのが遅れてしまったので、私は急いでいた。乗り継ぎ駅に降りて、次の電車に乗るために4分あった。いや、正確には、乗り換えアプリで提示されたもう一つの時間にはまだ8分ほどあった。が、せっかちな私は乗り換えチャレンジを試みたのだった。
エスカレーターを使わず、階段を優雅に降りる人を横目に、記録を狙う人かのように、何かに追われた人かのように、ダッシュで階段を降りる。そして、その後もできる限り速く、と足を走らせていた。
そして、乗り換え駅の手前にある、通り過ぎるだけの別の路線のホームを通り過ぎようとしていた時に、携帯に少し指が触れて「キュッ」と音楽が少し前に戻った。正確には止まって、戻った。そして、これがとてつもなく心地よかった。ああ、無意識DJだ、と思った。
その時は ame no paradeの「first step」を聴いていた。春を感じさせる軽やかな音楽とリズムを背景に、踏み出す勇気を与えてくれるようなとても暖かな曲だ。そのまま聴いてていてもいい曲だったが、曲が止まったことで、一瞬自分の思考が感情が音楽に流れ込んできて、それがなんだか今日はとても心地よかった。
その後は、頭が常に少し学問チックなので、DJの役割について少々考えた後、心地よさを胸にとめ、意識を4分後に照準化して、再び加速し始めた。そして、無事に乗り換えチャレンジは成功に終わったのだった。そんな1日のハイライトだった。
今日はそんな些細な喜びを書き残しておきたい日だった。
博論はほとんど進んでいないし、金曜日までの論文の草稿は全く手をつけていない。でも、いいじゃないか、幸せな一瞬が今日はあったのだから、と自分に言い聞かせて今に至るのであった。
明日も小さな幸せが音連れますようにと願いながらここまでにする(誤字をしてしまったが、変換がとてもいい感じになったので、今日はそのままにしておくことにする。)